本棚の住人、Konohaです。
毎週恒例の楽天ブックス売れ筋ランキング確認の時間です。今週(2026年6月6日時点)のミステリーランキングは、6月3日発売の新刊「刑事の境界線」が2位に入り、「謎の香りはパン屋から2」「ぼくらは回収しない」も新規でランクインと、先週からじわじわ顔ぶれが変わっていました。
ホラーランキングは先週1位だった「ラヴクラフト語辞典」が姿を消し、代わりに「変な絵」(雨穴)が一気にトップに躍り出ました。「このホラーがすごい!2026年版」も6月15日の発売を前に2位に先行ランクインしています。
今回は2026年6月6日時点のランキングをもとに、ミステリー3冊・ホラー3冊の計6冊をご紹介します。
今週のミステリーランキングから
楽天ブックスの「ミステリー・サスペンス」ランキングをもとに、ミステリー小説に絞って3冊ご紹介します。
今週のミステリー・サスペンス ランキングTOP10(2026年6月6日時点)
1位|一次元の挿し木 / 松下 龍之介 ★本記事で紹介

価格:899円 レビュー:3.59点(1,908件)
3週連続で首位をキープ。レビュー1,900件超えという数字に、改めてこの作品の勢いを感じます。↓詳しくはこちら
2位|刑事の境界線 / 宮島 明道

価格:850円
6月3日発売の『このミス』大賞受賞作が即ランクイン。6月新刊記事でもご紹介しています。
3位|倫敦スコーンの謎 / 米澤 穂信

価格:704円 レビュー:4.38点(57件)
先週4位から3位に浮上。小市民シリーズ最新作品集が発売から5週を経てなお上昇中です。
4位|謎の香りはパン屋から2 / 土屋 うさぎ ★本記事で紹介

5位|王国 / 湊 かなえ

価格:1,980円
7月23日発売予定の新刊が先行予約で5位に。湊かなえの「新境地ブロマンス・ミステリ」が今から気になります。
6位|暁星 / 湊 かなえ

価格:1,980円 レビュー:4.24点(925件)
レビュー925件・4.24点の実力作。5位・6位を湊かなえ作品が独占という珍しい週です。
7位|謎の香りはパン屋から / 土屋 うさぎ

価格:1,650円 レビュー:3.42点(893件)
続編の4位ランクインと並んでシリーズ揃い踏み。パン屋ミステリーシリーズ、前作から読みたい方はこちら。
8位|水面の弔花 / アン・クリーヴス

価格:1,430円 レビュー:5.0点(1件)
先週5位から8位に。発売直後の注目が落ち着いてきましたが、満点レビューが目を引きます。
9位|ぼくらは回収しない / 真門 浩平 ★本記事で紹介

10位|アヒルと鴨のコインロッカー / 伊坂 幸太郎

価格:748円 レビュー:4.06点(2,750件)
先週3位から10位に。レビュー2,750件という信頼のロングセラーが今週もランクイン。
※ 楽天ブックス「ミステリー・サスペンス」ジャンルの売れ筋順(SFシリーズ・漫画・絵本を除外済み)。ファンタジー作品が一部混在しています。
一次元の挿し木/松下 龍之介(ランキング1位・3週連続)
2025年第23回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作
「謎の牽引力、ストーリーの面白さは、今回これがダントツ」大森 望(翻訳家・書評家)
「古人骨のDNA鑑定が暴く驚くべき真相!」香山二三郎(コラムニスト)
(宝島社文庫 / 899円 / 2025年2月発売 / レビュー3.59点・1,908件)
今週のランキング1位。先週に続いて、3週連続で首位をキープしています。
「古人骨のDNA鑑定」という切り口が、ミステリーとしては異色のアプローチで惹きつけられます。科学的な手法と謎解きを組み合わせた設定は、読む前から「どんな仕掛けがあるのか」と想像が膨らみます。選考委員が「謎の牽引力がダントツ」と評しているのも、期待感を高めるには十分すぎる一言です。発売から1年以上が経ってレビューが1,900件を超えてきたというのは、長く読まれ続けているということ——それがランキング1位という事実とともに、静かにこの作品の実力を語っています。

謎の香りはパン屋から2/土屋 うさぎ(ランキング4位・新規)
シリーズ累計35万部突破!
香ばしい焼きたてパンがいざなう、人と人とをつなぐ5つのミステリー
『このミステリーがすごい!』大賞受賞のベストセラー続編
メロンパン、デニッシュ、カツサンド、フレンチトースト、塩パン……美味しい〈日常の謎〉いただきます!
(宝島社 / 1,650円 / 2026年4月発売 / レビュー4.21点・72件)
今週のランキング4位・新規ランクイン。前作「謎の香りはパン屋から」がシリーズ累計35万部を達成し、その続編が登場してきました。
今週は続編が4位に入り、前作が7位に残るという揃い踏みの週になりました。「焼きたてパンの香りがいざなう日常の謎」という言葉が、おだやかで温かみのある読み心地を予感させます。ちょっと気持ちに余裕があるときに読みたくなるジャンルで、この作品もそういう一冊になりそうです。発売から約2ヶ月でレビュー72件・4.21点は、前作からのファンが期待を裏切られなかった証拠ではないでしょうか。パン屋を舞台にした謎解きという設定の愛らしさが、読む前からじんわり伝わってきます。

ぼくらは回収しない/真門 浩平(ランキング9位・新規)
大倉崇裕 大崎梢 米澤穂信 三選考委員、賞賛! 新人賞二冠達成
大胆なトリックと繊細な心理描写の融合。
本格派の俊英による、話題の独立短編集。
(創元推理文庫 / 858円 / 2026年5月発売 / レビューなし)
今週のランキング9位・新規ランクイン。5月28日に発売されたばかりのデビュー短編集です。
米澤穂信さんら三選考委員全員が賞賛しているという事実に、まず注目してしまいます。「大胆なトリックと繊細な心理描写の融合」という評は、本格ミステリの骨格を持ちながら、読み手の感情にも寄り添う作品なのではないかという期待を抱かせます。新人賞二冠という実績は、単なるデビュー作ではなく、すでにその実力が複数の目によって確かめられているということ——だから手に取りやすいという安心感があります。まだレビューはゼロですが、これだけの評価を背に登場してきた短編集が、今後どんな評判を積み上げていくのか楽しみです。

今週のホラーランキングから
楽天ブックスの「SF・ホラー」ランキングをもとに、ホラー小説に絞って3冊ご紹介します。今週は先週から顔ぶれが一部変わり、注目の新規ランクインがありました。
今週のSF・ホラー ランキングTOP10(2026年6月6日時点)
1位|変な絵 / 雨穴 ★本記事で紹介

2位|このホラーがすごい!2026年版 / 『このミステリーがすごい!』編集部

価格:899円
6月15日発売予定のホラーランキングブックが先行ランクイン。今年のホラーを把握したい方に。
3位|リング / 鈴木 光司

価格:924円 レビュー:4.15点(275件)
先週2位から3位に。Jホラーの金字塔が今週も安定してランクイン。
4位|霧が晴れた時 自選恐怖小説集 / 小松 左京

価格:1,034円 レビュー:4.03点(65件)
先週3位から4位に。「くだんのはは」など、後世の作家に影響を与え続けるホラー短編の名作集。
5位|文庫 婚活中毒 / 秋吉 理香子 ★本記事で紹介

6位|黒い家 / 貴志 祐介 ★本記事で紹介

7位|怖い人(1) / 平山 夢明

価格:660円 レビュー:3.36点(12件)
先週5位から7位に。タイトルどおりの「怖い人」が登場する短編ホラー集。
8位|あなたの知らない日本おとぎ話 / 中見 利男

価格:660円 レビュー:3.0点(3件)
先週6位から8位に。かぐや姫やかちかち山など、おとぎ話の「知らなかった側面」を掘り起こすホラー。
9位|雷の季節の終わりに / 恒川 光太郎

価格:968円 レビュー:4.12点(131件)
先週7位から9位に。先週ご紹介した恒川光太郎の長編傑作。現世から隠れた異世界の怖さが待っています。
10位|粘膜蜥蜴 / 飴村 行

価格:968円 レビュー:3.98点(101件)
先週8位から10位に。先週ご紹介した日本推理作家協会賞受賞のミステリ・ホラー。
※ 楽天ブックス「SF・ホラー」ジャンルの売れ筋順(SFシリーズ・漫画・絵本・科学書を除外済み)。
変な絵/雨穴(SF・ホラーランキング1位・新規)
80万部突破! コミカライズ開始! 海外翻訳オファー続々!
ホラー作家兼YouTuberによる、11万字書き下ろし長編小説。
あなたも、何かがおかしい9枚の絵の「謎」が解けますか?
(双葉社 / 1,540円 / 2022年10月発売 / レビュー4.07点・986件)
今週のランキング1位・新規ランクイン。先週ランキング外から一気にトップに躍り出ました。
雨穴さんはホラー作家兼YouTuberとして独自の世界観を持つ方です。「何かがおかしい9枚の絵」の謎を解くという構造は、ビジュアル的な想像力をかき立てて面白い。80万部突破・コミカライズ・海外翻訳と三拍子揃っているのは、それだけ多くの人が「読んで誰かに話したくなった」作品ということではないでしょうか。ホラー×謎解きの組み合わせは、私の好きな「ミステリー×ホラー融合」系統に近い気がして、ずっと気になっていた一冊です。先週までランキング外だったものが今週1位に入ってくるあたり、何かきっかけがあって一気に話題になったのかもしれません。

文庫 婚活中毒/秋吉 理香子(SF・ホラーランキング5位・新規)
この人とならと思った瞬間、あなたは既に騙されている!
人生はどんでん返しの連続だーー
幸福を願うすべての人へ贈る衝撃のミステリー!!
(実業之日本社文庫 / 715円 / 2020年8月発売 / レビュー3.58点・111件)
今週のランキング5位・新規ランクイン。SF・ホラーのランキングに「どんでん返し系ミステリー」が入ってきました。
「この人とならと思った瞬間、あなたは既に騙されている」という一文が、ぞわっとするような引きを持っています。婚活という身近なテーマにサスペンスと驚愕の展開が絡む構成は、「ホラーかと思ったらミステリーだった」という感覚になりそう。「人生はどんでん返しの連続」という言葉が、秋吉理香子さんらしいスタンスを感じさせます。ホラーランキングに入ってくるということは、読者も「恐怖」に近い何かを感じているということではないでしょうか。715円という価格帯も気軽に手に取りやすく、どんでん返し好きの方には特に気になる一冊だと思います。

黒い家/貴志 祐介(SF・ホラーランキング6位・継続)
顧客の家に呼ばれ、子供の首吊り死体の発見者になってしまった保険会社社員・若槻は、顧客の不審な態度から独自の調査を始める。それが悪夢の始まりだった。第4回日本ホラー小説大賞受賞。
(角川ホラー文庫 / 748円 / 1998年12月発売 / レビュー4.02点・1,166件)
今週のランキング6位。先週から継続でのランクインです。
「保険会社社員」という、ホラー小説の主人公としてはいかにも地味な設定が、かえってリアリティを引き上げているのではないかと思います。日常の延長線上に現れる恐怖——というのがこの作品の肝なのでしょうか。1998年の発売から実に28年が経った今もホラーランキングで安定しているというのは、並大抵のことではありません。レビュー1,166件・評価4.02点という数字は、「読んだら忘れられない」という評判の重みそのもので。そう言われると余計に手が伸びてしまうのが、ホラー好きのさがというやつでしょうか。積んだままにせず、そろそろ腰を据えて読もうと思っています。

おわりに
今週のミステリーランキングは、6月の新刊「刑事の境界線」のランクインや、「謎の香りはパン屋から2」の新規登場など、先週から動きのある週でした。一次元の挿し木の3週連続1位は、何か「今読まれるべき理由」がこの作品にあるのだと改めて感じさせてくれます。
ホラーランキングは「変な絵」の1位登場が今週最大のトピックです。長く安定して名作が並ぶランキングで、一気にトップを奪ったという事実——次の積読候補に入りました。
来週もランキングをチェックして、気になった作品をご紹介していきます。またブログに遊びに来ていただけると嬉しいです。

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