※本記事はAIを活用して作成し、管理人が内容を確認・編集しています。
本棚の住人、Konohaです。
澤村伊智さんの作品を初めて手に取ったのは、2025年の初めのことでした。映画「来る」の原作として話題になっていた『ぼぎわんが、来る』が気になっていたのですが、「読んだらトラウマになる」「夜中に読むのは禁止」という声をいくつも目にして、しばらく躊躇していたんです。
それでもホラー×ミステリーへの好奇心が勝って読んでみると、想像していたのとは少し違う手触りがありました。純粋な「恐怖体験」というよりも、ホラーという素材をミステリーの骨格で組み上げたような作品で、「こういうものか」という新鮮さがありました。続けて『ずうのめ人形』を読んだときに「そういうことか!」となって、一気に引き込まれた感じです。
気づいたら比嘉姉妹シリーズを中心に読み進めていて、2025年末にはほぼ読破してしまっていました。2026年に入ってからは、比嘉家関連の新作『ととはり屋敷』『ざんどぅまの影』も読み終えました。今回は2026年8月時点の情報で、全作品をシリーズ別に整理してみます。
人気記事
澤村伊智 キャリア年表
- 2015年
評価:★★★★★ デビュー作にしてシリーズ随一の完成度
- 2016年
評価:★★★★☆ 呪いの連鎖とミステリーが噛み合う1作
- 2017年
気になる度:●○○
- 2017年
評価:★★★★☆
- 2018年
評価:★★★★☆
- 2019年
気になる度:●○○
- 2019年
評価:★★★★☆ 孤島クローズドサークル×ホラー的解釈
- 2019年
気になる度:●●●
- 2020年
気になる度:●●○
- 2020年
気になる度:●○○
- 2021年
評価:★★★★☆
- 2021年
評価:★★★★★ 比嘉姉妹シリーズ以外で一番好きな1冊
- 2021年
気になる度:●●○
- 2022年
評価:★★★★☆ 個別レビューあり
- 2022年
評価:★★★★☆
- 2023年
評価:★★★★☆
- 2023年
気になる度:●○○
- 2024年
評価:★★★★☆
- 2024年
気になる度:●●○
- 2024年
気になる度:●●○
- 2026年
評価:★★★★☆
- 2026年
評価:★★★★☆
※「評価」は読了済み作品のみ、「気になる度」は積読・未読作品への注目度の目安です。
澤村伊智を初めて読む方へ。まずはこの一冊から。
どの作品から読もうか迷ったら、比嘉姉妹シリーズ第1作『ぼぎわんが、来る』から始めることをおすすめします。これ一冊で、澤村伊智という作家の世界観がすべてわかります。
澤村伊智という作家
澤村伊智さんは1979年11月14日生まれ、大阪府出身の作家です。大阪大学を卒業後は出版社に勤務していましたが、2012年春に退職してフリーライターに転身しました(出典:[澤村伊智 – Wikipedia])。
2015年、澤村電磁名義で応募した『ぼぎわん』が第22回日本ホラー小説大賞を受賞し、『ぼぎわんが、来る』として刊行されデビュー。その後も2017年に『ずうのめ人形』が第30回山本周五郎賞候補に選ばれ、2019年には短編「学校は死の匂い」で第72回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞するなど、着実に評価を積み重ねてきた作家です(出典:同上)。
影響を受けた作家として岡本綺堂さんの名前を挙げ、愛読する作家には三津田信三さん、殊能将之さんの名前も挙げています(出典:同上)。三津田信三さんは当ブログでも[全作品まとめ]を掲載している大好きな作家なので、澤村伊智さんご本人が愛読していると知って、勝手ながら親近感が湧きました。
最大の特徴は、「ホラー」と「ミステリー」が対等に組み合わされた作風です。霊能者・比嘉姉妹を中心とした「比嘉姉妹シリーズ」では、民俗ホラー的な怪異と、謎を解く論理の快感が同居しています。ただ怖いだけではなく、「なぜそれが起きているのか」「どうすれば防げるのか」を追う構造があって、ホラーが苦手な方でも入りやすい作風だと思います。
ホラー×ミステリーが好きな方には、本当に好みど真ん中の作家です。三津田信三さんのファンで次に読む作家を探している方にも、真っ先におすすめしたい名前です。
2026年の新刊情報
2026年に入ってから、澤村伊智さん関連の刊行が続いています。比嘉姉妹シリーズの新作だけでなく、アンソロジーへの寄稿や漫画版の新刊まで、動きの多い1年になっています。
- 1月7日
コミカライズ第3巻(原作:澤村伊智、漫画:片岡人生・近藤一馬)
- 4月9日
- 4月27日怪と幽 vol.022(2026年5月号)
- 5月7日
- 5月19日
- 5月25日
- 5月25日
アンソロジー寄稿「サヤさん」収録
- 6月16日
新装版
- 7月2日
- 8月12日
とくに『ざんどぅまの影』『ととはり屋敷』は比嘉家の歴史を掘り下げる注目作なので、このあとの「比嘉家の最新作」で詳しく紹介します。
シリーズ別作品紹介
1. 比嘉姉妹シリーズ
澤村伊智さんの代表作。最強の霊媒師・比嘉琴子と、その妹・真琴を軸に、さまざまな怪異に挑む物語です。
真琴と彼女のパートナーである野崎昆が主要キャラクターとして各作品に登場しつつ、語り手や事件は作品ごとに変わります。シリーズを通じて読むと、比嘉家という一族の歴史が少しずつ明らかになっていく構造があって、後半の作品になるほど深みが増していく印象です。長編・短編集・中篇集と形式も様々で、2026年時点で前日譚を含む9作が刊行されています。
幸せな新婚生活を営んでいた田原秀樹の会社に、とある来訪者があった。取り次いだ後輩の伝言に戦慄する。それは生誕を目前にした娘・知紗の名前であった。正体不明の噛み傷を負った後輩は、入院先で憔悴してゆく。その後も秀樹の周囲に不審な電話やメールが届く。一連の怪異は、亡き祖父が恐れていた”ぼぎわん”という化け物の仕業なのだろうか?
(第1作『ぼぎわんが、来る』より)
比嘉姉妹シリーズの読む順番・各作品の詳しい感想は、[こちらの記事]でまとめています。
作品リスト
| 種別 | タイトル | 初出版年 |
|---|---|---|
| 長編① | ぼぎわんが、来る | 2015年 |
| 長編② | ずうのめ人形 | 2016年 |
| 長編③ | ししりばの家 | 2017年 |
| 短編集① | などらきの首 | 2018年 |
| 短編集② | ぜんしゅの跫 | 2021年 |
| 長編④ | ばくうどの悪夢 | 2022年 |
| 中篇集 | さえづちの眼 | 2023年 |
| 短編集③ | すみせごの贄 | 2024年 |
| 前日譚短編集 | ととはり屋敷 | 2026年 |
| 長編④ | ざんどぅまの影 | 2026年 |
どれから読む?:必ず第1作『ぼぎわんが、来る』から。そのあと『ずうのめ人形』まで読めば、このシリーズがどういうものかが体感できます。
ホラー×ミステリーを両方楽しみたい方に。正直、このシリーズを読まずに澤村伊智を語ることはできないと感じています。

「シリーズを通して★4前後の安定した満足度でしたが、その中でも別格だったのが1作目の『ぼぎわんが、来る』です。怪異と人間の弱さが絡み合う構成は、シリーズの原点にしていまだに一番の完成度だと感じています」
2. 比嘉姉妹シリーズの最新作
2026年に入り、比嘉家の歴史を掘り下げる新作が続けて刊行されました。
ととはり屋敷(2026年)
最強の霊能者・比嘉琴子には6人の弟妹がいた。だが、生き残ったのは真琴だけ。弟の双子・龍也と虎太を襲ったキャンプ場の惨劇、その下の弟の肇が挑んだ少年野球チームの怪、末子の栞が命がけで対峙した凶悪な獣——家族の歴史を紐解く、比嘉姉妹シリーズの前日譚となる短編集。
これまで断片的にしか語られなかった比嘉家の歴史が、弟妹それぞれの視点から一話ずつ埋まっていく構成になっています。長編に比べて一話あたりがコンパクトなので、隙間時間でも読み進めやすい一冊でした。
こんな方に: 比嘉姉妹シリーズを読んできた方で、比嘉家の歴史に興味を持った方に。

「本編の合間を埋める前日譚として楽しみました。単体での衝撃という点では本編の長編には及びませんが、比嘉家の歴史を知れる短編集として読み応えがあります」
ざんどぅまの影(2026年)
1981年、神奈川県Q区。沖縄からの移住者が暮らす街で新生活を始めた篤は、ある夜、全身ずぶ濡れの人影を目撃する。その日を境に、Q区の住民が次々と”自宅で海水に溺れ死ぬ”という異様な死を遂げていく。街が疑心暗鬼に包まれる中、篤は”おばぁ”と呼ばれる比嘉勝子のもとを訪ねるーー。
比嘉家の祖先にあたる「比嘉勝子」が登場する関連作品です。沖縄からの移住者コミュニティを舞台にした物語で、「自宅で海水に溺れ死ぬ」という怪異の不穏さがラストまで途切れることなく続く、読み応えのある一作でした。比嘉姉妹シリーズの本編とはまた違う、じっとりとした恐怖の質感を味わえます。
こんな方に: 比嘉姉妹シリーズを読んできた方で、比嘉家の起源に興味を持った方に。

「比嘉家のルーツを掘り下げる読み応えという点では、ととはり屋敷よりもこちらのほうが好みでした」
注目の単独作品
比嘉姉妹シリーズ以外にも、読みごたえのある作品が多数あります。読了済みのものは感想つきで紹介します。
予言の島(2019年)
瀬戸内海の霧久井島は、かつて一世を風靡した霊能者・宇津木幽子が生涯最後の予言を遺した場所。彼女の死から二十年後、《霊魂六つが冥府へ堕つる》というーー。天宮淳は、幼馴染たちと興味本位で島を訪れるが、やがて滞在客の一人が遺体で見つかる。すべての謎が解けた時、あなたは必ず絶叫する。
比嘉姉妹が登場しない、単独の長編ミステリーです。
本書には綾辻行人さんのコメント「初読はミステリ、二度目はホラー」が添えられていて、これだけで読む気持ちが高まりました。孤島のクローズドサークルとして丁寧に謎解きが進みつつ、ラストでそれが「ホラー的な解釈」へとひっくり返る仕掛けがあって、澤村伊智さんの別の面が見えた作品でした。
こんな方に: 孤島もの・クローズドサークルミステリーが好きな方に。ホラーとミステリーを両方楽しみたい方の入り口にもなります。
澤村伊智さんが「純粋なミステリー」に挑んだ作品として、シリーズとは違う楽しさがある1冊です。

「比嘉姉妹が出てこない分、澤村伊智さんの『純粋なミステリー力』が試される1冊だと思います。ラストのひっくり返し方は不意打ちでした」
邪教の子(2021年)
舞台はどこにでもある平凡なニュータウン。そこにカルト教団の影が忍び込む——ホラーとサスペンスの両面から描かれる社会派長編。
比嘉姉妹シリーズとは異なり、カルト教団をテーマにした社会派ホラーです。「どこにでもある日常」に忍び込む恐怖という設定は、比嘉姉妹シリーズとは違う怖さがありそうで、気になっている一冊です。まだ読めていないので、いずれ読んで感想を書く予定です。
こんな方に: 社会問題としてのカルト・信仰をテーマにしたホラーに興味がある方に。
怖ガラセ屋サン(2021年)
怪談は作りものだと笑う者、他人の不安や怖気に付け込む者、いじめを隠す子供……。こんなヤツらに”一瞬の戦慄”なんて生ぬるい!「怖ガラセ屋サン」はナメたやつらが大好物。狙ったら最後、あの手この手で恐怖どん底へーー。
比嘉姉妹シリーズ以外で、個人的にいちばん印象に残っている作品です。
「怖がることをナメている人」たちが容赦なく追い詰められていくという設定がとにかく秀逸で、読み始めたら止まらなくなりました。各話の主人公が「ホラーは嘘だ」「自分には関係ない」と高を括っているところへ、静かに、じわじわと恐怖が忍び込んでくる構造が巧みで、全話読み終えたあともしばらく頭に残りました。
こんな方に: 「ホラーはあまり得意じゃないけど澤村伊智が気になる」という方に。ブラックユーモアと恐怖が混ざった読み心地が好きな方にも。
これは本当に好みど真ん中でした。シリーズ以外で1冊だけ選ぶなら、まずこれを読んでほしい作品です。

「星評価だけで見ると、実は比嘉姉妹シリーズも含めた澤村伊智作品全体の中で一番高いのがこの1冊です。単独作品から1冊選ぶなら文句なしでこれです」
怪談小説という名の小説怪談(2022年)
深夜の高速道路で語られる百物語、学校を彷徨う伝説の幽霊、禁忌を犯してしまった夫婦——古今語り継がれる「怪談」の数々を、ホラー界の旗手が戦慄のアップデート。「小説」ならではの企みに満ちた、著者真髄特濃短編集。
タイトルの通り、「怪談」と「小説」の関係そのものをテーマにしたような短編集です。
各話が「怪談という語り形式」をメタ的に意識した構造になっていて、純粋にホラーを楽しむというよりも、「怖い話とは何か」を問いかけてくるような読み心地でした。叙述トリックが仕込まれた話も多く、比嘉姉妹シリーズとはまた違う澤村伊智さんの引き出しの多さを実感できる一冊です。収録7編それぞれの感想は別記事にまとめました。
→ [澤村伊智『怪談小説という名の小説怪談』感想レビュー【全7編・ネタバレなし】]
こんな方に: 怪談や怖い話の「語り方・形式」自体に興味がある方、または澤村伊智さんのいろいろな面を見たい方に。
「怪談とは何か」を考えながら読む体験は、比嘉姉妹シリーズとは一味違う楽しさがあります。

「叙述トリックの仕込み方が随所に効いていて、比嘉姉妹シリーズとはまた違う一面を見られました。詳しい感想は[個別記事]にまとめています」
斬首の森(2024年)
わたしは今すぐ逃げなければならない。あいつらから、この森から。——暗い森の中に建つ合宿所。ある団体の”レクチャー”を受け洗脳されかけていたわたしは、火事により脱出する。五人で町へ逃げだそうとするが、不可解な森の中で迷ってしまう……。
カルト・洗脳・森という組み合わせがただならない雰囲気を醸し出す長編ホラーです。
「逃げられない森」という密閉空間と恐怖の組み合わせは、比嘉姉妹シリーズとは全く違う緊張感がありそうで、気になっています。未読なのでいずれ読んで感想を追記する予定です。
こんな方に: サバイバルホラー・閉鎖空間の恐怖が好きな方に。
頭の大きな毛のないコウモリ(2024年)
ホラー映画撮影スタッフを襲う悪夢のような事件。元アイドルのバスツアー参加者たちが語る戦慄の一夜。保育士と母親の連絡日記から浮かび上がる歪んだ日常——みんな死ぬよ、誰も帰れない。
異形短編集という位置づけで、各話が様々な角度から「怖さ」に迫る短編集です。
タイトルのインパクトからして不穏で、読む前からすでに何かを感じさせます。保育士と母親の連絡日記という設定がとくに気になっています。未読です。
こんな方に: 澤村伊智さんの短編ホラーをいろいろな角度から楽しみたい方に。
よくある質問
- Q澤村伊智さんは何冊出版していますか?
- A
2026年8月時点で単著24作以上を数えます(比嘉姉妹シリーズ9作+単独作品十数作)。2015年のデビュー以来、ほぼ毎年新作を刊行しているペースの早い作家さんです。
- Q最初に読むならどれがおすすめですか?
- A
比嘉姉妹シリーズ第1作『ぼぎわんが、来る』がおすすめです。これ一冊で、澤村伊智さんという作家の世界観がすべてわかります。
- Qシリーズ作品はありますか?
- A
はい。霊媒師・比嘉姉妹を軸にした「比嘉姉妹シリーズ」が代表作で、2026年8月時点で前日譚を含む9作が刊行されています。それ以外の作品は基本的に独立した単独作品です。
- Qホラー初心者でも読めますか?
- A
はい。比嘉姉妹シリーズは怪異の謎を論理的に解き明かしていく構造があるので、ミステリーが好きな方ならホラー初心者でも入りやすいと思います。純粋な恐怖よりもホラー×ミステリーのバランスを楽しみたい方に向いています。
まとめ:どのシリーズから始める?
迷ったときのおすすめルートをまとめます。
| こんな方に | おすすめの入り口 | まず読む一冊 |
|---|---|---|
| ホラー×ミステリー両方楽しみたい | 比嘉姉妹シリーズ | ぼぎわんが、来る |
| シリーズはハードルが高い、まず1冊試したい | 単独短編集 | 怖ガラセ屋サン |
| ミステリー要素を重視したい | 単独長編 | 予言の島 |
| 社会派ホラーが好き | 単独長編 | 邪教の子 |
| 閉鎖空間・サバイバルホラーが好き | 単独長編 | 斬首の森 |
今回こうして全作品を整理してみて、改めて気づいたことがあります。邪教の子も、斬首の森も、頭の大きな毛のないコウモリも——比嘉姉妹シリーズを追うのに夢中になっていた間に、未読の単独作品がこんなにたくさんたまっていたのか、と。
比嘉姉妹シリーズ読破後の楽しみがまだまだ続くということでもあります。未読の作品は順次読み進めてレビューを書いていく予定ですので、またブログに遊びに来ていただけると嬉しいです。
新着記事
またブログに遊びに来ていただけると嬉しいです。



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