6月の新刊ミステリーをチェック!Konohaが気になった5作品まとめ

konoha ミステリー

本棚の住人、Konohaです。

6月になりましたね。梅雨入り前のこの季節、なんとなく部屋にこもって本を読みたくなるのは私だけでしょうか。今月も気になる新刊がいくつか顔を出していたので、一緒にチェックしていきましょう!

今回は「このミス」大賞グランプリ受賞作のモジュラー型ミステリー、読者への挑戦状を2回掲げる本格密室作品、13の密室と13のトリックに挑む超大作、個性的すぎる自称名探偵が活躍するシリーズ、そしてホラーの恐怖とミステリーの謎解きが融合した海外作品まで、バラエティ豊かな5冊をご紹介します。


刑事の境界線/宮島明道

2026年第24回 『このミステリーがすごい!』大賞 文庫グランプリ受賞作  「87分署」「フロスト警部」など 傑作シリーズの系譜に連なる モジュラー型ミステリー × 驚きの結末!  「小さそうな事件が次第に大きな意味を持つようになる展開や、対戦格闘ゲームとの関わりも面白い」大森望(翻訳家・書評家)

(宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ / 850円 / 2026年6月3日頃発売)

「このミス」大賞のグランプリ受賞作ということで、すぐに目に入りました。「87分署」「フロスト警部」と聞くと、複数の捜査員がそれぞれの視点で事件を追いながら全体像が見えてくるあのスタイルが好きな方にはたまらない作品なのではないかと思います。

「小さそうな事件が次第に大きな意味を持つようになる展開」という評に、読む前から引き込まれています。最初はなんでもない事件のように見えて、気づけば大きな渦の中にいるような読書体験って、じわじわと怖くてたまらないんですよね。「対戦格闘ゲームとの関わり」というのも現代的で、どう絡んでくるのか想像がつかないのが楽しいです。

Amazon.co.jp: 刑事の境界線 (宝島社文庫) 電子書籍: 宮島明道: Kindleストア
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案山子の村の殺人/楠谷 佑

案山子だらけの宵待村で、案山子に毒の矢が射込まれ、別の案山子が消失し、ついに殺人事件が勃発する。現場はいわゆる雪の密室の様相を呈していたーー。”楠谷佑”のペンネームでミステリを執筆する従兄弟の大学生コンビ、理久と真舟が、穏やかなはずの村で起きた連続殺人の謎に挑むシリーズ第一弾。本格推理の俊英が二度に亙る〈読者への挑戦状〉を掲げて謎解きの愉しみを満喫させる、スマートなロジックが魅力の推理巨編。

(創元推理文庫 / 1,100円 / 2026年6月29日頃発売)

「案山子に毒の矢が射込まれ、別の案山子が消失し」というくだりから、もう雰囲気が最高です。案山子が立ち並ぶ村という設定だけで不気味なのに、雪の密室まで重なってくるとは……気になり始めたら止まりませんでした。

そして〈読者への挑戦状〉が二段階に分かれているというのが、本格ミステリ好きとしてはたまりません。辻真先さんが「これはその感動の記録です」と言い、有栖川有栖さんが「追いかけたくなる作家がまた一人増えた」と評している。この二人が揃って推薦している作品なら、信頼感が違います。

文庫化になったタイミングで手に取れるのも嬉しいです。

Amazon.co.jp: 案山子の村の殺人 (ミステリ・フロンティア) 電子書籍: 楠谷 佑: Kindleストア
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『石球城』殺人事件/北山 猛邦

凍てつく世界を旅する少年・ルーサは壁で囲まれた城塞都市・石球城に迷い込む。無数の石球が散らばり、永遠に夜が明けない閉ざされた街(クローズド・サークル)は、九人の王が支配し、十三の灯台とそこに住む巫女によって保たれていた。13の密室、13のトリックーー本格ミステリの最高到達点(トップ・オブ・トップ)!

(講談社 / 2,365円 / 2026年6月24日頃発売)

「13の密室、13のトリック」——この一文だけで読む理由として十分すぎます。北山猛邦さんといえば、「物理トリック」という言葉がよく使われるイメージで、とにかく驚かせてくれる作家さんというイメージがあります。その北山さんが「本格ミステリの最高到達点」と銘打って挑んできた作品、というだけで心拍数が上がります。

「永遠に夜が明けない閉ざされた街」というクローズドサークルの設定も独特で、どこか幻想的な雰囲気が漂っています。単純な謎解きだけでなく、世界観そのものに惹き込まれそうな予感がしています。2,365円という価格もそれだけの読み応えがあると信じて、まっさらな状態で飛び込んでいきます。

Amazon.co.jp: 『石球城』殺人事件 : 北山 猛邦: 本
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その謎を解いてはいけない 黒歴史について語るときに我々の語ること/大滝 瓶太

中二病全開の自称名探偵・暗黒院真実は黒陵高校探偵部部長・天野川恒星からとある事件の捜査協力を依頼される。助手の女子高生・小鳥遊唯と赤い文字〈春〉が残された事件現場に向かうと、新たな事件が発覚し、今度は〈夏〉の文字が……。白歴史探偵・白日院正午も現れ、混迷する連続事件の結末は?

(実業之日本社文庫 / 913円 / 2026年6月5日発売)

「中二病全開の自称名探偵」というキャラクター設定と、「その謎を解いてはいけない」というタイトルの組み合わせが面白すぎて、気になって調べてしまいました。

事件現場に残される〈春〉〈夏〉という季節の文字、そして「白歴史探偵・白日院正午」という名前まで飛び出してくる展開……このシリーズ、一筋縄ではいかない感じがします。解説で「気を付けろ、大滝瓶太が潜んでいるぞっ」と書いた杉江松恋さんの言葉が、なんとも意味深で気になります。前作『蛇怨館の殺人』も面白そうだったので、シリーズとして追いかけていきたいと思っています。

Amazon.co.jp: その謎を解いてはいけない 黒歴史について語るときに我々の語ること (実業之日本社文庫) 電子書籍: 大滝 瓶太: Kindleストア
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贄の森/エリン・E・アダムス(岩瀬徳子 訳)

親友の結婚パーティのため、しぶしぶ故郷の寂れた町に戻ってきたリズ。そしてパーティの夜、親友の娘が会場の森で姿を消した。それはリズのトラウマにも関わる過去の事件と酷似しており、恐怖したリズは独自に捜査を開始することに。やがて、この地に潜む恐ろしい秘密が明らかになるのだが……。

(ハヤカワ・ミステリ文庫 / 2,090円 / 2026年6月4日頃発売)

ミステリーの謎解きと、土地に根ざした恐怖が混ざり合うような作品がとても好きなのですが、これはまさにそういう系統の作品ではないかと思いました。

「リズのトラウマにも関わる過去の事件と酷似しており」というくだりが、ただの失踪事件ではない奥行きを感じさせます。故郷の「寂れた町」という舞台も、何か長い年月をかけて積み重なってきたものがありそうで、読む前から少し怖いです。「この地に潜む恐ろしい秘密」が明らかになるとき、それはミステリーとして解決されるのか、それとも……という余韻が今から気になっています。ハヤカワ・ミステリ文庫の海外作品は信頼感があるので、期待しています。

贄の森 (ハヤカワ・ミステリ文庫) | エリン E アダムス, 岩瀬 徳子 | 英米の小説・文芸 | Kindleストア | Amazon
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そのほかの6月ミステリー新刊

5選には入れられなかったけれど、気になった作品もまとめておきます。

**放課後はミステリーとともに 新装版**(東川篤哉)/実業之日本社文庫・946円

東川篤哉の青春ミステリーが新装版で登場。未読の方にもこれを機にぜひ。

Amazon.co.jp: 放課後はミステリーとともに 新装版 鯉ケ窪学園シリーズ (実業之日本社文庫) 電子書籍: 東川 篤哉: Kindleストア
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**ヒミコの暗号(下)**(伊勢谷武)/宝島社・2,200円

先月ご紹介した上巻の続き。上巻を読み終えたらすぐ手に取りたい。

Amazon.co.jp: ヒミコの暗号(下) : 伊勢谷 武: 本
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**本格王2026**(本格ミステリ作家クラブ編)/講談社文庫・1,045円

毎年恒例、本格ミステリの短編アンソロジー。今年も要チェック。

Amazon.co.jp: 本格王2026 (講談社文庫) : 本格ミステリ作家クラブ, 東川 篤哉, 白川 尚史, 笛吹 太郎, 長岡 弘樹, 鷲羽 巧, 松樹 凛: 本
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**御成敗式目の殺人**(羽生飛鳥)/中央公論新社・2,475円

タイトルだけで謎めいていて気になる歴史ミステリー。

Amazon.co.jp: 御成敗式目の殺人 (単行本) : 羽生 飛鳥: 本
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**あなたには、殺せません**(石持浅海)/創元推理文庫・858円

このタイトルの意味が何なのか、読んで確かめたい一冊。

Amazon.co.jp: あなたには、殺せません 電子書籍: 石持 浅海: Kindleストア
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**鴉の箱庭 警視庁殺人分析班**(麻見和史)/講談社文庫・935円

人気シリーズの文庫新刊。シリーズ既読の方はお見逃しなく。

Amazon.co.jp: 鴉の箱庭 警視庁殺人分析班 (講談社文庫) : 麻見 和史: 本
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まとめ / おわりに

今月は「このミス」大賞グランプリから本格密室の大作まで、ミステリーの幅の広さを感じる5冊になりました。改めて並べてみると、モジュラー型の警察小説、読者への挑戦状つきの本格推理、幻想的な世界観の密室大作、個性派探偵の連続事件、そしてホラー×ミステリーの融合作品と、それぞれまったく違う顔を持っているのが面白いです。

読了した作品は順次レビューしていきますので、またブログに遊びに来ていただけると嬉しいです。


6月のホラー新刊記事もあわせてどうぞ。

[→ 6月のホラー新刊をチェック!Konohaが気になった5作品まとめ]

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