S&Mシリーズ
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どれから読む?森博嗣「S&Mシリーズ」全10作の読む順番ガイド【ネタバレなし】

公開 更新約19分で読めます

※本記事はAIを活用して作成し、管理人が内容を確認・編集しています。

本棚の住人、Konohaです。

以前このブログで、森博嗣さんの「森ワールド」全シリーズをどの順番で読めばいいかというガイド記事を書きました。あの記事ではS&Mシリーズを入口として簡単に紹介するにとどめていたので、今回はS&Mシリーズだけを取り上げて、全10作をじっくり深掘りしていきます。

どの順番で読む?森博嗣「森ワールド」全シリーズガイド【2026年版】S&Mシリーズから最新作まで あわせて読みたい どの順番で読む?森博嗣「森ワールド」全シリーズガイド【2026年版】S&Mシリーズから最新作まで S&Mシリーズを皮切りに、V・四季・G・X・XX・百年・W・WWシリーズまで、森博嗣の「森ワールド」全9シリーズの読む順番を解説。どこから読めばいいか迷っている方に向けたガイドです。 この記事を読む

私がこのシリーズを読み始めたのは2024年の年末。『すべてがFになる』を読み終えた瞬間、これは続けて読むしかないと思い、気づけば2025年2月上旬までの1ヶ月半で全10作を読み切っていました。理系の登場人物たちが淡々と、それでいて美しく謎を解いていく感覚にすっかりはまってしまい、この後Vシリーズ、四季シリーズ……と森ワールドをどんどん読み進める入口になったシリーズです。

今回は、そんなS&Mシリーズの読む順番と各作品の見どころを、刊行順に整理してご紹介します。

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更新履歴
  • 2026-10-03:「次に読むなら」と「よくある質問」に、Vシリーズの読む順番ガイドへのリンクを追加
  • 2026-09-20:購入リンクを商品カード(Amazon)に変更、「よくある質問」と「Konohaのおすすめベスト3」を追加
  • 2026-09-13:森博嗣の引退報道を反映、全作品まとめ記事へのリンク文言を更新
  • 2026-07-23:初版公開
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S&Mシリーズとは?

S&Mシリーズは、N大学工学部助教授・犀川創平(さいかわそうへい)と、彼のゼミ生でお嬢様の西之園萌絵(にしのそのもえ)という理系師弟コンビが、事件の謎を論理で解き明かしていく長編ミステリーです。シリーズ名の「S&M」は、この2人の頭文字(Saikawa & Moe)から来ています。

1996年の『すべてがFになる』で森博嗣さんはデビューし、このシリーズから「理系ミステリィ」という独自のジャンルを切り拓きました。硬質で無駄のない文体、工学・数学的な発想で解かれる謎、そして淡々としているのにどこか温かみのある師弟の掛け合い——このシリーズならではの魅力です。

そして全編を通じて、天才工学博士・真賀田四季(まがたしき)という存在が物語の底に流れ続けています。「森ワールド」と呼ばれる森博嗣さんの広大な世界観は、すべてこの1作目から始まりました。

実はこのシリーズ、日本語タイトルよりも先に英語タイトルが決められているそうです。森博嗣さんいわく、英語タイトルの方が作品の本質を表しているとのこと。「すべてがFになる」に対して「THE PERFECT INSIDER」、「今はもうない」に対して「SWITCH BACK」……こうして並べてみると、日本語タイトルとはまた違う角度から作品の輪郭が見えてくる気がします。この記事でも各作品の見出しに英語タイトルを添えていますので、ぜひ見比べながら読んでみてください。

読む順番について

S&Mシリーズは、必ず第1作『すべてがFになる』から刊行順に読むことをおすすめします。

犀川と萌絵という2人の関係性、そして真賀田四季という謎めいた存在が少しずつ描かれていくシリーズなので、順番を飛ばすと理解の深さがまったく変わってきます。幸い、このシリーズは短編集を挟んだり時系列が前後したりすることもなく、10冊をまっすぐ刊行順に読み進めればいいだけなので、その点では非常にシンプルです。

1点だけ触れておきたいのが、6作目『幻惑の死と使途』と7作目『夏のレプリカ』の関係です。この2作は同時期に起きた事件をそれぞれ別の側面から描いた、対になる作品になっています。しかも『幻惑の死と使途』は奇数章だけ、『夏のレプリカ』は偶数章だけで物語が進むという凝った構成になっていて、続けて読むことで初めて見える仕掛けがあります。この2冊は間を置かずに読むことを強くおすすめします。

森博嗣さんのS&Mシリーズを初めて読む方へ。まずはこの1冊から。

迷ったら、まず『すべてがFになる』から始めてみてください。森ワールドの扉は、この1冊からしか開きません。


各作品紹介(刊行順)

第1作:すべてがFになる THE PERFECT INSIDER(1996年)★★★★★

孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季(まがたしき)。彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平(さいかわそうへい)と女子学生・西之園萌絵(にしのそのもえ)……

森博嗣さんのデビュー作にして、S&Mシリーズの第1作。第1回メフィスト賞受賞作でもあります。

絶海の孤島、コンピュータで管理された研究所、そして「すべてがFになる」という意味不明のメッセージ——理系の知性で謎を解き明かしていく快感を、これでもかというくらい味わえる1冊です。読み終えたあと、しばらく放心してしまうくらいの衝撃がありました。犀川と萌絵という師弟コンビの掛け合いも心地よく、この2人にもっと会いたいと思わせてくれます。

読んでいて驚いたのが、作中に登場するVRのような技術や、音声で起動するプログラム・ロボットの描写です。1996年に書かれた作品とは思えないほど先取りしていて、森博嗣さんの工学博士としての知性と先見の明を随所に感じました。

こんな方におすすめ: 理系ミステリーが好きな方、密室ものが好きな方、天才キャラが登場する作品が好きな方に。

孤島の密室と「すべてがFになる」という謎のメッセージ、この組み合わせだけで理系ミステリーの快感を味わい尽くせる1冊です。すべての森ワールドがここから始まります。



第2作:冷たい密室と博士たち DOCTORS IN ISOLATED ROOM(1996年)★★★★

同僚の誘いで低温度実験室を訪ねた犀川(さいかわ)助教授とお嬢様学生の西之園萌絵(にしのそのもえ)。だがその夜、衆人環視かつ密室状態の実験室の中で、男女2名の大学院生が死体となって発見された。被害者は、そして犯人は、どうやって中に入ったのか!?人気の師弟コンビが事件を推理し真相に迫るが……

デビュー作からわずか3ヶ月後に刊行されたシリーズ第2作。今回の舞台は、低温度実験室という特殊な密室です。

実はこの『冷たい密室と博士たち』、刊行順では2作目ですが、森博嗣さんが最初に書き上げた処女作なのだそうです。一方の『すべてがFになる』はもともとシリーズ4作目として構想された作品で、「デビュー作は派手なほうがいい」という編集部の意向によって、あえて第1作として先に刊行されたという経緯があるとのこと。刊行順と執筆順が違うと知ると、また違った目でシリーズを読み返したくなります。

温度管理された実験室という設定が生きていて、物理的な条件から謎を絞り込んでいく過程が理系ミステリーらしくて好きでした。1作目で気になった犀川と萌絵の関係性も、この2作目でぐっと深まります。

こんな方におすすめ: 1作目を読み終えて、すぐに次を読みたくなった方に。

1作目の余韻が残っているうちに、続けて読んでほしい1冊です。


第3作:笑わない数学者 MATHEMATICAL GOODBYE(1996年)★★★★★

偉大な数学者、天王寺翔蔵博士の住む「三ツ星館」。そこで開かれたパーティの席上、博士は庭にある大きなオリオン像を消してみせた。一夜あけて、再びオリオン像が現れた時、2つの死体が発見され……。犀川助教授と西之園萌絵の理系師弟コンビが館の謎と殺人事件の真相を探る。超絶の森ミステリィ第3弾。

「オリオン像消失」という魅力的な謎から始まる、シリーズ第3作。個人的にはシリーズの中でも特にお気に入りの1冊です。

館ものらしい閉鎖空間の緊張感と、天才数学者・天王寺博士という強烈なキャラクターが物語を牽引していきます。像が消えるという不可能犯罪的な謎が、最後には理系らしい鮮やかなロジックで収束していく快感がたまりませんでした。

そして忘れられないのが、ラストの一場面です。詳しくは書けませんが、「笑わない数学者」というタイトルを頭に置きながらあの場面を読み返すと、考察がはかどります。読み終えたあとに、ぜひもう一度タイトルを見返してみてください。

こんな方におすすめ: 館もの・不可能犯罪が好きな方、天才キャラの対決を楽しみたい方に。

シリーズの中でも特に完成度が高いと感じた1冊です。ここまで読んで合わない方はいないと思っています。


第4作:詩的私的ジャック JACK THE POETICAL PRIVATE(1997年)★★★

大学施設で女子大生が連続して殺された。現場は密室状態で死体には文字状の傷が残されていた。捜査線上に浮かんだのはロック歌手の結城稔。被害者と面識があった上、事件と彼の歌詞が似ていたのだ。N大学工学部助教授・犀川創平とお嬢様学生・西之園萌絵が、明敏な知性を駆使して事件の構造を解体する!

ロック歌手の歌詞と連続殺人事件が結びつくという、シリーズの中でも異色の設定を持つ第4作です。

「歌詞と事件の一致」という怪しさが物語を引っ張っていく構成が面白く、犀川たちがその不可解な符合をどう解体していくのかに引き込まれました。シリーズの中でもやや異色の雰囲気を味わえる1冊です。

こんな方におすすめ: 音楽と事件が絡む設定が好きな方、シリーズの中で少し変わり種を読みたい方に。

シリーズの幅の広さを感じさせてくれる1冊です。次作への橋渡しとしても楽しめます。


第5作:封印再度 WHO INSIDE(1997年)★★★★

50年前、日本画家・香山風采(ふうさい)は息子・林水(りんすい)に家宝「天地の瓢(こひょう)」と「無我の匣」を残して密室の中で謎の死をとげた。不思議な言い伝えのある家宝と風采の死の秘密は、現在にいたるまで誰にも解かれていない。そして今度は、林水が死体となって発見された。2つの死と家宝の謎に人気の犀川・西之…

「壺の口(入口)よりも大きな鍵」という不可能趣向の家宝をめぐる謎から始まる、シリーズ第5作。

50年前の死と現在の死という2つの時間軸をまたいだ謎解きが読み応えたっぷりで、旧家に伝わる言い伝えというホラー好きの心もくすぐる設定でした。理系ミステリーでありながら、どこか怪奇趣味も感じられるバランスが好きです。

作中に出てくるオリジナルの漢文「耳泳暴洋 瞳座星原」も、個人的にとても好きな一節です。犀川が読み解いたのは「荒れ狂った海を泳ぐような騒がしさを聞きながらも、星空の下の草原に静かに座っている光景が見える」という情景。社会の荒波にもまれ、時間に追われる忙しい生活の中にあっても、目は常に静かに物事を見ることが肝要だ——そう意訳できる気がして、読みながら心を打たれました。

タイトルにも遊び心が詰まっています。日本語タイトル「封印再度(ふういんさいど)」と英語タイトル「WHO INSIDE」、声に出して読んでみると音がぴったり重なります。英語タイトルが先に決められているというこのシリーズならではの、洒落の効いた1冊です。

こんな方におすすめ: 旧家・家宝といった和風の謎が好きな方、時間をまたいだ謎解きを楽しみたい方に。

シリーズを折り返した頃合いに読むと、それまでとは違う味わいが楽しめる1冊です。


第6作:幻惑の死と使途 ILLUSION ACTS LIKE MAGIC(1997年)★★★★

「諸君が、一度でも私の名を呼べば、どんな密室からも抜け出してみせよう」いかなる状況からも奇跡の脱出を果たす天才奇術師・有里匠幻(ありさとしょうげん)が衆人環視のショーの最中に殺された。しかも遺体は、霊柩車から消失。これは匠幻最後の脱出か?幾重にも重なる謎に秘められた真実を犀川・西之園の理系師弟が解明する。

天才奇術師の死と失踪をめぐる、シリーズ第6作。前述のとおり、次作『夏のレプリカ』と対になる作品です。

奇術師という題材が理系ミステリーとどう結びつくのか気になっていましたが、トリックの発想の作り方が見事で、奇術と論理の親和性を感じさせる1冊でした。物語が奇数章だけで進む構成になっているのも、読んでいて不思議な感覚があります。

こんな方におすすめ: 奇術・脱出トリックが好きな方、凝った構成の作品を楽しみたい方に。

続けて次作を読むことを前提に、まずはこの1冊から入ってみてください。


第7作:夏のレプリカ REPLACEABLE SUMMER(1998年)★★★★

T大学大学院生の簑沢杜萌(みのさわともえ)は、夏休みに帰省した実家で仮面の誘拐者に捕らえられた。杜萌も別の場所に拉致されていた家族も無事だったが、実家にいたはずの兄だけが、どこかへ消えてしまった。眩い光、朦朧(もうろう)とする意識、夏の日に起こった事件に隠された過去とは?『幻惑と死と使途』と同時期に起…

前作『幻惑の死と使途』と表裏をなす、シリーズ第7作。こちらは偶数章だけで真実が明かされる構成になっています。

誘拐事件という設定自体は前作と異なるのに、読み進めるうちに「あの事件と繋がっているのか」という感覚がじわじわと押し寄せてくる作りが見事でした。前作とのクロスオーバーを楽しみたい方には、ぜひ味わってほしい1冊です。

こんな方におすすめ: 前作『幻惑の死と使途』を読み終えた方。2冊セットの仕掛けを楽しみたい方に。

前作と読み比べることで生まれるつながりを、ぜひ味わってほしい1冊です。間を置かずに読んでください。


第8作:今はもうない SWITCH BACK(1998年)★★★

避暑地にある別荘で、美人姉妹が隣り合わせた部屋で1人ずつ死体となって発見された。2つの部屋は、映写室と鑑賞室で、いずれも密室状態。遺体が発見されたときスクリーンには、まだ映画が……。おりしも嵐が襲い、電話さえ通じなくなる。S&Mシリーズナンバーワンに挙げる声も多い清冽な森ミステリィ。

ファンの間でシリーズ1位に推す声も多いと知って、期待して読み始めた第8作です。

嵐で外部と遮断された別荘、隣り合う2つの密室に横たわる姉妹という舞台設定の美しさは、確かにシリーズの中でも際立っていると感じました。上映され続ける映画という小道具の使い方も印象的で、読後にじわりと余韻が残る作品です。

そして読み終えたときに感じたのが、英語タイトル「SWITCH BACK」の的確さです。詳しくは書けませんが、読了後にこのタイトルを見返すと「なるほど、そういうことか」と腑に落ちる感覚がありました。日本語タイトル「今はもうない」とあわせて、両方の意味を噛みしめてほしい1冊です。

こんな方におすすめ: 嵐の山荘もの・クローズドサークルが好きな方に。

シリーズファンの評判が高い1冊なので、ぜひご自身の目で確かめてみてほしいです。


第9作:数奇にして模型 NUMERICAL MODELS(1998年)★★★★

模型交換会会場の公会堂でモデル女性の死体が発見された。死体の首は切断されており、発見された部屋は密室状態。同じ密室内で昏倒していた大学院生・寺林高司に嫌疑がかけられたが、彼は同じ頃にM工業大で起こった女子大学院生密室殺人の容疑者でもあった。複雑に絡まった謎に犀川・西之園師弟が挑む。

2つの密室殺人が同時進行で描かれる、シリーズ第9作。いよいよ最終作を目前にした1冊です。

模型という趣味の世界を舞台にした密室と、大学で起きたもうひとつの密室——2つの事件がどう絡み合っていくのか、複雑さを楽しみながら読み進められました。シリーズ終盤らしい手応えのある1冊です。

こんな方におすすめ: 複数の事件が絡み合う構成が好きな方、シリーズ終盤の手応えを味わいたい方に。

いよいよ次はシリーズ最終作です。ここまで来た方には、続けて読むことをおすすめします。


第10作:有限と微小のパン THE PERFECT OUTSIDER(1998年)★★★★★

「F」から始まり今ここに終結、そして拡散? 萌絵たちが訪れたテーマパークで次々と起こる不可解な事件の背後には。 日本最大のソフトメーカが経営するテーマパークを訪れた西之園萌絵と友人・牧野洋子、反町愛。パークでは過去に「シードラゴンの事件」と呼ばれる死体消失事件があったという。萌絵たちを待ち受ける新たな事件、そして謎。核心に存在する、偉大な知性の正体は……。S&Mシリーズの金字塔となる傑作長…

S&Mシリーズ、堂々の最終作です。「S&Mシリーズの金字塔」と評されるだけあって、シリーズ全体の集大成にふさわしい1冊でした。

テーマパークという開放的な舞台でありながら、物語が進むにつれて閉塞感が増していく構成が巧みです。そして何より、あらすじの冒頭にある「Fから始まり」という一言。1作目『すべてがFになる』を読んだ読者だけがわかる感慨が、随所に散りばめられています。読み終えたとき、このシリーズを10冊通して読んでよかったと心から思いました。

英語タイトルにも注目してほしいです。1作目『すべてがFになる』の英語タイトルは「THE PERFECT INSIDER」、そしてこの最終作は「THE PERFECT OUTSIDER」。INSIDERとOUTSIDERで対になっていることに気づいたとき、10作かけて張られた伏線を見た気がして、思わず唸ってしまいました。

こんな方におすすめ: シリーズを最初から読んできた方。1作目とのつながりを味わいたい方に。

1作目を読んだ方にこそ届けたい、シリーズ随一の傑作です。ここまで読み進めてきたご褒美のような1冊だと思っています。


森博嗣さんの近況について

2026年8月、1996年から運営されてきた公式サイト「森博嗣の浮遊工作室」が更新を終了し、日本推理作家協会も脱会したことが報じられました。森博嗣さん自身も2026年4月のエッセイで「どちらの仕事も辞めることにした」と述べています(出典:Yahoo!ニュース「森博嗣氏、公式サイトの更新を終了」、リアルサウンド「森博嗣の”完全引退”に惜しむ声多数」)。

もっとも、これは長年かけて段階的に仕事を減らしてきた末の区切りとのことで、「今日から一冊も出ない」という宣言ではなさそうです。既刊の文庫化・新装版は今後も続く見込みで、S&Mシリーズもこれから読み始める方にとっては、まだまだ色褪せない入口であり続けています。


よくある質問

質問

S&Mシリーズは、どの順番で読むのがおすすめですか?

回答

必ず第1作『すべてがFになる』から刊行順に読むのがおすすめです。犀川と萌絵の関係性や、真賀田四季という存在が少しずつ描かれていくシリーズなので、順番を飛ばすと理解の深さが変わってきます。短編集を挟んだり時系列が前後したりすることもないので、全10作をまっすぐ刊行順に読み進めれば大丈夫です。

質問

『幻惑の死と使途』と『夏のレプリカ』は、続けて読んだほうがいいですか?

回答

はい、間を置かずに続けて読むことを強くおすすめします。この2作は同時期に起きた事件をそれぞれ別の側面から描いた対になる作品で、『幻惑の死と使途』は奇数章だけ、『夏のレプリカ』は偶数章だけで物語が進む凝った構成です。続けて読むことで初めて見える仕掛けがあります。

質問

全10作の中で、一番のおすすめはどれですか?

回答

私が★5をつけたのは、第1作『すべてがFになる』、第3作『笑わない数学者』、最終作『有限と微小のパン』の3作です。なかでも『笑わない数学者』は、シリーズの中でも特にお気に入りの1冊で、完成度が高いと感じています。ただ、どれか1冊だけ読むより、順番どおりに読み進めたほうがこのシリーズの魅力を存分に味わえます。

質問

S&Mシリーズを読み終えたら、次は何を読めばいいですか?

回答

次はVシリーズがおすすめです。同じ「那古野市」を舞台に、S&Mシリーズのキャラクターたちも顔を見せてくれます。Vシリーズ全10作の読む順番はVシリーズ全10作の読む順番ガイドに、森ワールド全体の読む順番は、森博嗣「森ワールド」全シリーズガイドにまとめています。


まとめ

こうして振り返ってみると、10冊すべてを1ヶ月半で読み切ってしまったのも納得です。1作読み終えるたびに、犀川と萌絵という2人にもっと会いたくなって、気づけば次の巻に手が伸びていました。

理系の知性で謎を解き明かしていく快感はもちろんですが、それ以上に印象的だったのは、淡々としているようで実は繊細な、犀川と萌絵の関係の描き方です。10作を通して少しずつ変化していく2人の距離感を追いかけるだけでも、読む価値があると感じています。

Konohaのおすすめベスト3

Konoha

読了済みの全10作のうち、★5をつけた3作にKonoha個人の順位をつけてみました。

  1. 1 表紙画像を取得できませんでした

    笑わない数学者

    ★★★★★

    オリオン像が消えるという不可能犯罪的な謎が、最後には理系らしい鮮やかなロジックで収束する快感が忘れられません。シリーズの中でも特にお気に入りで、完成度が高いと感じた1冊です。

    Amazonで見る →
  2. 2 表紙画像を取得できませんでした

    有限と微小のパン

    ★★★★★

    1作目とINSIDER/OUTSIDERで対になる英語タイトルに気づいたとき、10作かけて張られた伏線を見た気がしました。最初から読んできたご褒美のような、シリーズの集大成です。

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  3. 3 表紙画像を取得できませんでした

    すべてがFになる

    ★★★★★

    孤島の密室と「すべてがFになる」というメッセージ。理系ミステリーの快感を味わい尽くせる、森ワールドの原点です。読み終えてしばらく放心してしまうほどの衝撃でした。

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次に読むなら

S&Mシリーズを読み終えたら、次はぜひVシリーズへ進んでみてください。同じ「那古野市」を舞台に、S&Mシリーズのキャラクターたちも顔を見せてくれます。Vシリーズ全10作の読む順番と各作品の見どころは、こちらの記事にまとめています。

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森ワールド全体の読む順番は、こちらの記事にまとめています。

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またブログに遊びに来ていただけると嬉しいです。

Konoha

本棚の住人・このブログの管理人

どんでん返しのミステリーと、ぞくっとするホラー×ミステリーが大好きです。綾辻行人・三津田信三・森博嗣を中心に、読んだ本の感想と「次の一冊」の選び方をお届けしています。

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