※本記事はAIを活用して作成し、管理人が内容を確認・編集しています。
本棚の住人、Konohaです。
以前このブログで、森博嗣さんのS&Mシリーズ全10作の読む順番ガイドを書きました。今回はその続きとして、S&Mシリーズの次に読みたい「Vシリーズ」全10作をじっくり紹介していきます。
→ どれから読む?森博嗣「S&Mシリーズ」全10作の読む順番ガイド【ネタバレなし】
S&Mシリーズを読み切った勢いのまま、私がVシリーズに手を伸ばしたのは2025年2月のこと。そこから3月半ばまでの1ヶ月足らずで、全10作を一気に読み終えてしまいました。S&Mシリーズが「理系の謎解き」に夢中になったシリーズだとすれば、Vシリーズは「登場人物たち」に夢中になったシリーズです。そして読み終えた今、森博嗣さんに何度「やられた」と思わされたか分かりません。
今回は、そんなVシリーズの読む順番と各作品の見どころを、ネタバレなしで刊行順にご紹介します。
2026-10-03:初版公開
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- Vシリーズとは?
- 読む順番について
- 各作品紹介(刊行順)
- 第1作:黒猫の三角 Delta in the Darkness(1999年)★★★★★
- 第2作:人形式モナリザ Shape of Things Human(1999年)★★★
- 第3作:月は幽咽のデバイス The Sound Walks When the Moon Talks(2000年)★★★
- 第4作:夢・出逢い・魔性 You May Die in My Show(2000年)★★★★
- 第5作:魔剣天翔 Cockpit on Knife Edge(2000年)★★★★
- 第6作:恋恋蓮歩の演習 A Sea of Deceits(2001年)★★★★
- 第7作:六人の超音波科学者 Six Supersonic Scientists(2001年)★★★★★
- 第8作:捩れ屋敷の利鈍 The Riddle in Torsional Nest(2002年)★★★★
- 第9作:朽ちる散る落ちる Rot off and Drop away(2002年)★★★★★
- 第10作:赤緑黒白 Red Green Black and White(2002年)★★★★
- 森博嗣さんの近況について
- よくある質問
- まとめ
Vシリーズとは?
Vシリーズは、S&Mシリーズと同じ「那古野市」を舞台に、古いアパート「阿漕荘(あこぎそう)」の住人たちと、没落した名家の令嬢・瀬在丸紅子(せざいまるべにこ)が事件に巻き込まれていく長編ミステリーです。シリーズ名の「V」は、紅子(Venico)の頭文字に由来すると言われています。
S&Mシリーズが犀川と萌絵の師弟コンビを中心にした物語だったのに対し、Vシリーズは群像劇の色合いが強く、登場人物たちのにぎやかな掛け合いがたっぷり楽しめます。そしてこのシリーズの一番の魅力は、なんといっても登場人物が全員魅力的すぎることだと思っています。
- 瀬在丸紅子:お嬢様育ちで浮世離れしているのに、事件となると誰よりも鋭い論理で真相を見抜く、このシリーズの探偵役です
- 保呂草潤平(ほろくさじゅんぺい):阿漕荘に事務所を構える探偵。ダンディでかっこよくて、読みながら何度も「やられた」と思わされるのに、それでも嫌いになれない不思議な人です
- 小鳥遊練無(たかなしねりな):阿漕荘に住む大学生で、私の一番のお気に入りキャラクターです
- 香具山紫子(かぐやまむらさきこ):練無と同じく阿漕荘の住人。練無とのにぎやかで、どこか温かい関係がたまらなく好きです
さらに、紅子・林刑事・祖父江七夏(そぶえななか)の3人の、ひと言では説明できない大人の関係も、このシリーズを通して注目してほしいポイントです。事件の謎解きと並行して、この人たちの関係がどう動いていくのかを追いかけるのも、Vシリーズの大きな楽しみになっています。
S&Mシリーズと同じく、各作品には日本語タイトルとは別に英語タイトルがつけられています。この記事でも見出しに英語タイトルを添えていますので、日本語タイトルとの響きの違いもあわせて楽しんでみてください。
読む順番について
Vシリーズは、必ずS&Mシリーズ全10作を読み終えてから、第1作『黒猫の三角』から刊行順に読むことをおすすめします。
S&MシリーズとVシリーズは、同じ那古野市を舞台にした「森ワールド」の一部で、2つのシリーズには深いつながりがあります。詳しくは書けませんが、S&Mシリーズを先に読んでおくと、Vシリーズを読み終えたときの驚きがまったく違ってきます。ここは順番を守ってほしいところです。
Vシリーズ自体は、短編集を挟んだり時系列が前後したりすることもなく、10冊をまっすぐ刊行順に読み進めれば大丈夫です。そのうえで、特に続けて読んでほしい組み合わせが2つあります。
- 第5作『魔剣天翔』→第8作『捩れ屋敷の利鈍』:どちらも宝剣「エンジェル・マヌーヴァ」をめぐる物語です
- 第7作『六人の超音波科学者』→第9作『朽ちる散る落ちる』:どちらも山奥の「土井超音波研究所」が舞台になっています
どちらも間に別の作品を挟むので、刊行順に読んでいけば自然とつながりを楽しめます。
森博嗣さんのVシリーズを初めて読む方へ。まずはこの1冊から。
S&Mシリーズを読み終えたら、まずは『黒猫の三角』から始めてみてください。1作目からいきなり森博嗣さんに一杯食わされる、シリーズの幕開けにふさわしい1冊です。
各作品紹介(刊行順)
第1作:黒猫の三角 Delta in the Darkness(1999年)★★★★★
1年に一度決まったルールの元で起こる殺人。今年のターゲットなのか、6月6日、44歳になる小田原静江に脅迫めいた手紙が届いた。探偵・保呂草は依頼を受け「阿漕荘」に住む面々と桜鳴六画邸を監視するが、衆人環視の密室で静江は殺されてしまう。
Vシリーズの記念すべき第1作。阿漕荘の面々と紅子さんが初めて顔をそろえる1冊です。
「数字にこだわる」連続殺人と、衆人環視の密室。設定だけでも十分に引き込まれるのですが、この作品のすごさはそれだけではありません。1作目からいきなり、物語の語り方そのものに仕掛けがあって、すっかりやられてしまいました。犯人の動機の異様さも強く印象に残っていて、シリーズの幕開けからこんなに驚かされるとは思っていませんでした。
こんな方におすすめ: S&Mシリーズを読み終えて、森ワールドをもっと味わいたい方に。気持ちよく騙されたい方に。
1作目から素晴らしい、と胸を張っておすすめできる1冊です。ここで阿漕荘の面々を好きになれたら、あとは最後まで一気に駆け抜けられます。
第2作:人形式モナリザ Shape of Things Human(1999年)★★★
避暑地に建つ私設博物館「人形の館」。そこに常設されているステージで、衆人環視の中「乙女文楽」の演者が謎の死を遂げた!被害者の一族では、二年前にも、新婚の青年が殺されていた。悪魔崇拝者だった彼は、「神の白い手」に殺されたのだと、若き未亡人は語るのだが!?ラストの一行で、読者を襲う衝撃の真実。
人形の館、乙女文楽、悪魔崇拝。どこか妖しい雰囲気が漂うシリーズ第2作です。
この作品では、事件そのものとは別の思惑が物語の裏でこっそり動いていて、すっかり混乱させられました。その思惑に関わっていたのが誰なのかを知ったときは、1作目に続いてまたしても一杯食わされた気分です。そして事件のほうも、最後に犯人が口にするひとことに驚かされて、ラストまで気が抜けませんでした。
こんな方におすすめ: 人形・館といった妖しい舞台設定が好きな方、ラストの一撃を味わいたい方に。
1作目で阿漕荘の面々に慣れたところで、もう一度足元をすくわれる1冊です。
第3作:月は幽咽のデバイス The Sound Walks When the Moon Talks(2000年)★★★
薔薇屋敷あるいは月夜邸と呼ばれるその屋敷には、オオカミ男が出るという奇妙な噂があった。瀬在丸紅子(せざいまるべにこ)たちが出席したパーティの最中、衣服も引き裂かれた凄惨な死体が、オーディオ・ルームで発見された。現場は内側から施錠された密室で、床一面に血が飛散していた。紅子が看破した事件の意外な真相とは!?
オオカミ男の噂が囁かれる屋敷で起きた、血まみれの密室事件を描くシリーズ第3作です。
正直に言うと、シリーズの中では私にとって印象が薄めの1冊です。オオカミ男の噂、薔薇屋敷、血の飛び散った密室と道具立てはそろっているのに、真相は王道の謎解きというより、アンチミステリ寄りの方向へ転がっていきます。きれいなロジックを期待すると肩透かしに感じるかもしれませんが、本格ミステリのお約束をあえて外してくる森博嗣さんを味わえる、シリーズの中の異色作だと思っています。
こんな方におすすめ: 「お約束どおりではないミステリー」も楽しめる方、屋敷ものの雰囲気が好きな方に。
好みが分かれそうな1冊ですが、シリーズの幅を知るうえでは欠かせない作品です。
第4作:夢・出逢い・魔性 You May Die in My Show(2000年)★★★★
20年前に死んだ恋人の夢に怯えていたN放送プロデューサが殺害された。犯行時響いた炸裂音は1つ、だが遺体には2つの弾痕。番組出演のためテレビ局にいた小鳥遊練無(たかなしねりな)は、事件の核心に位置するアイドルの少女と行方不明に……。
テレビ局を舞台にした、シリーズ第4作です。
まず触れずにいられないのがタイトルです。『夢・出逢い・魔性』は「ゆめ・で・あい・ましょう」、英語タイトルの『You May Die in My Show』も、声に出すと「ゆめであいましょう」と聞こえます。日本語と英語のどちらから読んでも同じ言葉になる、有名な仕掛けです。S&Mシリーズの『封印再度』と『WHO INSIDE』もそうでしたが、こういうタイトルの遊び心も、森博嗣さんの好きなところです。
謎解きのほうもとても面白くて、読み終えたときには「手がかりはちゃんと目の前にあったのに……」と悔しくなりました。振り返ると確かにそうだと納得できるのに、読んでいる間はまったく気づけない。この悔しさこそが、ミステリーを読む醍醐味だと改めて感じた1冊です。
こんな方におすすめ: 気持ちよく騙されたい方、タイトルの言葉遊びにもニヤリとしたい方に。
読み終えたあと、もう一度最初からページをめくり直したくなるはずです。
第5作:魔剣天翔 Cockpit on Knife Edge(2000年)★★★★
アクロバット飛行中の2人乗り航空機。高空に浮かぶその完全密室で起こった殺人。エンジェル・マヌーヴァと呼ばれる宝剣をめぐって、会場を訪れた保呂草(ほろくさ)と無料招待券につられた阿漕(あこぎ)荘の面々は不可思議な事件に巻き込まれてしまう。悲劇の宝剣と最高難度の密室トリックの謎を瀬在丸紅子が鮮やかに解き明かす!
アクロバット飛行中の航空機という、空中の完全密室に挑むシリーズ第5作です。
派手な設定の一方で、私の心に残ったのは練無と、ある人物との関係でした。練無が事件の真相に向き合う場面には、思わずしんみりしてしまいます。そしてラストで紫子が練無にかける一言も、ふだんの2人のにぎやかな掛け合いを知っているからこそ、グッときました。
この作品からは、もう一人の重要人物・各務亜樹良(かがみあきら)も登場します。保呂草さんとの、どこか張りつめた大人のやり取りにはドキドキしっぱなしでした。この2人の関係は、この先のシリーズでも見逃せません。
こんな方におすすめ: 練無と紫子の関係が好きになった方、謎解きだけでなく人間ドラマも味わいたい方に。
シリーズ前半で一番、登場人物たちのことが好きになった1冊です。
第6作:恋恋蓮歩の演習 A Sea of Deceits(2001年)★★★★
世界一周中の豪華客船ヒミコ号に持ち込まれた天才画家・関根朔太(せきねさくた)の自画像を巡る陰謀。仕事のためその客船に乗り込んだ保呂草(ほろくさ)と紫子(むらさきこ)、無賃乗船した紅子と練無(ねりな)は、完全密室たる航海中の船内で男性客の奇妙な消失事件に遭遇する。
航海中の豪華客船という「動く密室」を舞台にした、シリーズ第6作です。
タイトルどおり、まさしく「恋」の物語です。客船で起きる消失事件と並行して、ひとつの恋が描かれていきます。その恋の裏側が見えたとき、またしても保呂草さんにやられました。このシリーズを読んでいると、何度この人に一杯食わされるのか分かりません。それでも嫌いになれないのが、保呂草潤平という人の不思議な魅力です。
こんな方におすすめ: 恋愛要素のあるミステリーが好きな方、保呂草さんという人物にもっと振り回されたい方に。
保呂草さんの魅力が一番詰まっている1冊かもしれません。
第7作:六人の超音波科学者 Six Supersonic Scientists(2001年)★★★★★
土井超音波研究所、山中深くに位置し橋によってのみ外界と接する、隔絶された場所。所内で開かれたパーティに紅子と阿漕(あこぎ)荘の面々が出席中、死体が発見される。爆破予告を警察に送った何者かは橋を爆破、現場は完全な陸の孤島と化す。真相究明に乗り出す紅子の怜悧(れいり)な論理。美しいロジック溢れる推理長編。
橋を爆破され、陸の孤島となった山奥の研究所が舞台のシリーズ第7作です。
仮面の博士が主催するパーティ、外界から切り離された研究所、そして死体。クローズドサークルの王道をいく舞台設定で、紅子さんの怜悧な推理が光ります。なかでも、練無がピンチに陥る場面ではページをめくる手が止まらず、最後まではらはらしっぱなしでした。
こんな方におすすめ: クローズドサークルものが好きな方、手に汗握る展開を味わいたい方に。
シリーズの中でも特に手に汗握った、★5の1冊です。次の『捩れ屋敷の利鈍』を挟んで、第9作『朽ちる散る落ちる』へと舞台がつながっていきます。
第8作:捩れ屋敷の利鈍 The Riddle in Torsional Nest(2002年)★★★★
エンジェル・マヌーヴァと呼ばれる宝剣が眠る“メビウスの帯”構造の巨大なオブジェ様の捩れ屋敷。密室状態の建物内部で死体が発見され、宝剣も消えた。そして発見される第2の死体。屋敷に招待されていた保呂草潤平(ほろくさじゅんぺい)と西之園萌絵(にしのそのもえ)が、事件の真相に至る。S&MシリーズとVシリーズがリンクする密室ミステリィ。
S&Mシリーズの西之園萌絵が登場し、保呂草さんと同じ事件に居合わせる、2つのシリーズがリンクする特別な1冊です。
舞台はメビウスの帯の構造をした捩れ屋敷で、第5作『魔剣天翔』の宝剣「エンジェル・マヌーヴァ」がふたたび登場します。保呂草さんは今回も相変わらずで、思わず苦笑してしまいました。
そして、シリーズを最後まで読み終えてからこの1冊を振り返ると、萌絵が登場することの意味がぐっと大きく見えてきます。S&Mシリーズを先に読んでおいてほしい理由は、まさにここにあります。
こんな方におすすめ: S&Mシリーズを読み終えた方、萌絵と保呂草という珍しい組み合わせを楽しみたい方に。
S&Mシリーズのファンなら、萌絵の登場だけで読む理由になるはずです。
第9作:朽ちる散る落ちる Rot off and Drop away(2002年)★★★★★
土井超音波研究所の地下に隠された謎の施設。絶対に出入り不可能な地下密室で奇妙な状態の死体が発見された。一方、数学者・小田原の示唆により紅子は周防(すおう)教授に会う。彼は、地球に帰還した有人衛星の乗組員全員が殺されていたと語った。空前の地下密室と前代未聞の宇宙密室の秘密を暴くVシリーズ第9作。
第7作『六人の超音波科学者』と同じ、土井超音波研究所がふたたび舞台になるシリーズ第9作です。
まずタイトルの語呂の良さが好きです。「くちる・ちる・おちる」と、口に出すだけで気持ちよく響きます。さらに各章のタイトルも「欠ける(lack)」「架ける」……と、すべて「かける」という読みで統一されていて、物語の内容ともぴったり重なっています。こういう言葉の遊びに気づくたびに、森博嗣さんらしいなと嬉しくなります。
謎解きのほうは、Vシリーズの中では珍しいくらい正統派の理系ミステリィです。出入り不可能な地下密室と前代未聞の宇宙密室、そのスケールの大きな密室トリックには思わず感嘆しました。
こんな方におすすめ: S&Mシリーズで理系ミステリィにはまった方、壮大な密室トリックを味わいたい方に。
S&Mシリーズの理系ミステリィが好きだった方にこそ、まっさきに届けたい1冊です。
第10作:赤緑黒白 Red Green Black and White(2002年)★★★★
鮮やかな赤に塗装された死体が、深夜マンションの駐車場で発見された。死んでいた男は、赤井。彼の恋人だったという女性が「犯人が誰かは、わかっている。それを証明して欲しい」と保呂草(ほろくさ)に依頼する。そして発生した第2の事件では、死者は緑色に塗られていた。シリーズ完結編にして、新たなる始動を告げる傑作。
Vシリーズ、堂々の完結編です。
シリーズの最後を飾るのにふさわしく、これまで張られてきたさまざまな伏線が次々と回収されていきます。読みながら頭が追いつかなくなるほどで、最後の最後で「やられた」と声が出ました。10作かけて積み上げてきたものが、ラストで別の姿に見えてくる。この感覚を味わうためだけでも、全10作を順番どおりに読む価値があります。S&Mシリーズを読んでいる方ほど、衝撃は大きいはずです。
事件そのものも強烈です。全身を鮮やかな色に塗られた死体が次々と見つかり、その色に込められた犯人の動機を知ったときには、ぞっとしました。
こんな方におすすめ: シリーズを第1作から読んできた方。S&Mシリーズとあわせて森ワールドを追いかけてきた方に。
ここまで読み進めてきた方にこそ味わってほしい、シリーズ最大の「やられた」が待っています。
森博嗣さんの近況について
2026年8月、1996年から運営されてきた公式サイト「森博嗣の浮遊工作室」が更新を終了し、日本推理作家協会も脱会したことが報じられました。森博嗣さん自身も2026年4月のエッセイで「どちらの仕事も辞めることにした」と述べています(出典:Yahoo!ニュース「森博嗣氏、公式サイトの更新を終了」、リアルサウンド「森博嗣の”完全引退”に惜しむ声多数」)。
もっとも、これは長年かけて段階的に仕事を減らしてきた末の区切りとのことで、「今日から一冊も出ない」という宣言ではなさそうです。既刊の文庫化・新装版は今後も続く見込みで、Vシリーズもこれから読み始める方にとって、まだまだ色褪せない作品であり続けています。
よくある質問
S&Mシリーズを読まずに、Vシリーズから読んでも大丈夫ですか?
1作ずつの事件はVシリーズだけでも楽しめますが、S&Mシリーズ全10作を先に読むことを強くおすすめします。2つのシリーズには深いつながりがあり、S&Mシリーズを読んでいるかどうかで、Vシリーズを読み終えたときの驚きがまったく違ってきます。S&Mシリーズの読む順番はS&Mシリーズ全10作の読む順番ガイドにまとめています。
S&Mシリーズと比べて、Vシリーズはどんな雰囲気ですか?
S&Mシリーズが犀川と萌絵の師弟コンビを中心にした理系ミステリィだったのに対し、Vシリーズは阿漕荘の住人たちを中心にした群像劇の色合いが強く、登場人物たちのにぎやかな掛け合いや人間関係がたっぷり楽しめます。理系ミステリィらしさを一番味わいたい方には、第9作『朽ちる散る落ちる』がおすすめです。
続けて読んだほうがいい作品の組み合わせはありますか?
第5作『魔剣天翔』と第8作『捩れ屋敷の利鈍』は、どちらも宝剣「エンジェル・マヌーヴァ」をめぐる物語です。また、第7作『六人の超音波科学者』と第9作『朽ちる散る落ちる』は、どちらも土井超音波研究所が舞台です。どちらの組み合わせも、刊行順に読み進めれば自然とつながりを楽しめます。
Vシリーズを読み終えたら、次は何を読めばいいですか?
次は四季シリーズ(全4作)がおすすめです。S&MシリーズとVシリーズの両方を読み終えてから手に取ると、感慨がまったく違ってきます。森ワールド全体の読む順番は、森博嗣「森ワールド」全シリーズガイドにまとめています。
まとめ
こうして振り返ってみると、Vシリーズは「何度もやられた」シリーズでした。1作目から語り方の仕掛けに驚かされ、保呂草さんには何度も一杯食わされ、そして最終作では10作かけて積み上げてきたものの見え方ががらりと変わる。読み終えたときの「やられた」の大きさは、森ワールドの中でも格別だと感じています。
そして何より、紅子さん、保呂草さん、練無、紫子……阿漕荘の面々に、1作読み終えるたびにまた会いたくなりました。謎解きだけでなく、この人たちの関係がどう動いていくのかを見届けたくて、気づけば1ヶ月足らずで全10作を読み切っていたのだと思います。
Konohaのおすすめベスト3
読了済みの全10作の中から、Konoha個人のベスト3を選んでみました。
-
黒猫の三角
★★★★★1作目から物語の語り方そのものに仕掛けがあって、すっかりやられてしまいました。犯人の動機の異様さも含め、シリーズの幕開けとして文句なしに素晴らしい1冊です。
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朽ちる散る落ちる
★★★★★地下密室と宇宙密室という壮大な密室トリックに思わず感嘆しました。章題まですべて「かける」で統一された言葉遊びも含めて、Vシリーズで一番「理系ミステリィ」を味わえる1冊です。
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赤緑黒白
★★★★☆さまざまな伏線が次々と回収され、最後の最後で「やられた」と声が出ました。10作かけて積み上げてきたものが別の姿に見えてくる、シリーズ最大の驚きが待つ完結編です。
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次に読むなら
Vシリーズを読み終えたら、次はぜひ四季シリーズへ進んでみてください。S&MシリーズとVシリーズの両方を読んできた方にこそ、手に取ってほしいシリーズです。
森ワールド全体の読む順番は、こちらの記事にまとめています。
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