※本記事はAIを活用して作成し、管理人が内容を確認・編集しています。
本棚の住人、Konohaです。
以前、大島清昭さんの『最恐の幽霊屋敷』を読み終えたレビュー記事で、続編にあたる『最凶の心霊実験』の発売を心待ちにしている、とお伝えしていました。2026年9月16日に発売されたその新作を、さっそく読み終えることができました。主人公はオカルトライター・鍋島猫助——前作の第2章で語り手を務めていた人物で、謎解き役の探偵・獏田夢久も再び登場します。前作を先に読んでおいたおかげで、二人の再登場に思わずにやりとしてしまいました。今回はネタバレなしで感想をまとめます。
関連レビュー
五人の視点が一本に繋がる恐怖!大島清昭『最恐の幽霊屋敷』感想レビュー【ネタバレなし】
「最恐の幽霊屋敷」という触れ込みで貸し出される一軒家に滞在した5人が、それぞれの主観視点で恐ろしい怪異に見舞われるオムニバス形式のホラー小説です。幽霊を信じない探偵の調査を縦軸に、最後にすべての伏線が一本に繋がる衝撃の結末に震えました。大島清昭さんの単独作品を、ネタバレなしでご紹介します。
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『最凶の心霊実験』の評価
『最凶の心霊実験』とは
「この大学の七不思議には関わらない方がよいと思いますよ」 オカルトライターの鍋島猫助は、茨城県T市の大学にまつわる奇妙な噂を耳にする。幾多の都市伝説の舞台でもあるその大学では、オカルトサークルの設立が禁止されているという。なぜなら32年前、オカルト研究会の学生10名が降霊会を行い、密室で謎の死を遂げたからだ。事件以来、異常な現象が頻発する「開かずの教室」と、構内を彷徨い、出会った者を呪い殺すとい……
オカルトライターの鍋島猫助が、茨城県の大学にまつわる「七不思議」の噂を耳にしたことから始まる物語です。32年前、この大学のオカルト研究会の学生10人が密室で謎の死を遂げた事件を発端に、「開かずの教室」をめぐる怪異と、構内を彷徨うという「顔の爛れた女」の都市伝説が、今なお語り継がれています。
『最凶の心霊実験』の見どころ
時代を遡りながら明かされる真相という構成
前作『最恐の幽霊屋敷』も、複数の登場人物の視点が入れ替わりながら進むオムニバス形式でしたが、本作はそこからさらに一歩踏み込んだ構成になっています。物語は2019年の「序章」から始まりますが、各章ごとに視点人物と時代が変わり、その時系列は2019年→2018年→2010年→1999年→1993年→1987年と、少しずつ過去へと遡っていくのです。新しい章に進むたびに、大学の七不思議にまつわる怪異の「起源」に一歩ずつ近づいていく感覚があり、ページをめくる手が止まりませんでした。
前作の探偵・獏田夢久が謎解き役として再登場
各章の合間に挟まれる「幕間」は、序盤こそ主人公・鍋島猫助自身の視点で進みますが、物語が進むにつれて『最恐の幽霊屋敷』でおなじみの探偵・獏田夢久の視点へと移っていきます。前作では幽霊の存在を信じていなかった獏田ですが、あの壮絶な経験を経た本作では、怪異の実在を前提に調査へ臨む姿が印象的でした。前作を読んでいたからこそ、この変化がじんわり効いてくる楽しみ方ができました。
大学の七不思議と「開かずの教室」の都市伝説的な怖さ
舞台となる大学には「開かずの教室」をはじめとした七不思議が伝わっており、噂を調べようとする学生たちが次々と怪異に見舞われていきます。実在しそうな大学の都市伝説というリアリティのある舞台設定に、大島清昭さんらしい民俗学的な視点も感じられ、単なる怪談以上の説得力がありました。
『最凶の心霊実験』の感想
読み始める前は、前作のようなオムニバス形式の怖さを想像していたのですが、時代を遡っていく構成だと気づいてからは、まったく違う緊張感で読み進めることになりました。それぞれの時代の登場人物が、同じ「七不思議」や「顔の爛れた女」に少しずつ違う形で巻き込まれていく様子を追ううちに、「この怪異は一体どこから始まったんだろう」という問いが自然と自分の中に生まれてきて、気づけば夢中でページをめくっていました。
鍋島から獏田へと移り変わっていく幕間の視点も、単なる合いの手ではなく、各時代の出来事を静かに繋ぎ合わせていく重要な役割を果たしていて、謎解きの緊張感を絶やしませんでした。
そして最後、時代を遡りきったところで明かされる真相には、正直言葉を失いました。具体的な内容には触れられませんが、前作を読み終えたときとはまた種類の違う衝撃で、読み終えた直後はしばらく本を閉じたまま放心してしまったほどです。
『最凶の心霊実験』がおすすめな人
前作『最恐の幽霊屋敷』の多視点構成に痺れた方、都市伝説×密室怪死事件のような設定が好きな方に。 謎解きとホラー、どちらの面白さも味わいたい方にもおすすめです。
一方で、次のような方には少し合わないかもしれません。
- 一つの時系列をノンストップで追う単一視点の長編ミステリーが好きな方(本作は6つの時代・視点人物が入れ替わる構成です)
- 後味のすっきりしたハッピーエンドを求める方(読了後もずっしりと重さが残る結末です)
それでも、時代を遡るごとに真相の解像度が上がっていく構成の巧みさと、最後まで気を抜かせない緊張感は、前作以上にホラー好きの心を掴む1冊だと思います。
よくある質問
前作『最恐の幽霊屋敷』を読んでいなくても楽しめますか?
はい、本作単体でも独立した物語として楽しめます。ただし主人公の鍋島猫助と、謎解き役の獏田夢久はいずれも前作に登場した人物なので、先に前作を読んでおくとキャラクターへの理解がより深まります。
怖さ・グロ描写はどれくらいありますか?
過度に生々しいグロテスク描写があるわけではありませんが、じわじわとした不気味さと、人が次々と命を落としていく展開の緊張感は前作以上に強いと感じました。
ミステリー要素とホラー要素、どちらが強いですか?
32年前の密室怪死事件という謎を追うミステリー的な構成と、都市伝説・怪異のホラー的な恐怖が同じくらいの比重で描かれています。謎解きとホラー、どちらも楽しみたい方に向いています。
ネタバレなしで楽しめますか?
はい、この記事でも事件の真相や結末には一切触れずにご紹介しています。時代を遡りながら明かされていく真相を、何も知らない状態で体験してほしい作品です。
おわりに
前作『最恐の幽霊屋敷』を読み終えてすぐにこの新作の発売を知り、気になって仕方なかったのですが、期待以上どころか、前作とは違う角度からがっつり心を掴まれる1冊でした。同じ舞台・同じキャラクターを軸にしながら、まったく違う構成で読者を驚かせてくる大島清昭さんの引き出しの多さに、改めて脱帽しています。大島清昭さんの全作品まとめ記事では呻木叫子シリーズを中心に紹介していますが、こうした単独作品のクオリティの高さもあわせて知っていただけると嬉しいです。積読に残っている『地羊鬼の孤独』と『一目五先生の孤島』も、近いうちに読み進めていきたいと思います。
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