※本記事はAIを活用して作成し、管理人が内容を確認・編集しています。
本棚の住人、Konohaです。
今回ご紹介するのは、中山七里さんの「嗤う淑女」シリーズ第3作『嗤う淑女 二人』です。中山七里さんの作品をこのブログで取り上げるのは、今回が初めてになります。
シリーズ第1作『嗤う淑女』は、美しく頭の切れる悪女・蒲生美智留に周りの人たちが次々と狂わされていく物語で、読み終えたときには★5をつけたほど夢中になりました。第2作『ふたたび嗤う淑女』は、ミステリーというよりサスペンスの味わいが強く、私の評価は★3。それでも美智留のその後がどうしても気になって、第3作にも手を伸ばしました。タイトルの「二人」が誰と誰のことなのか、読む前から少し怖くなりながら読み始めました。
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『嗤う淑女 二人』の評価
『嗤う淑女 二人』とは
『嗤う淑女 二人』は、2021年に実業之日本社から単行本で刊行され、2024年7月に実業之日本社文庫に入った、「嗤う淑女」シリーズの第3作です。人の欲望を見抜いて操り、相手の人生を狂わせていく悪女・蒲生美智留を描くシリーズで、出版社の紹介では「最恐悪女が最凶タッグ!?」と銘打たれています。今作は、美智留のほかに、中山七里さんの『連続殺人鬼カエル男』に登場した有働さゆりが、もう一人の主役として加わるのが大きな特徴です。文庫版の巻末には、シリーズ恒例の松田洋子さんによるあとがき漫画も収録されています。
『嗤う淑女 二人』の見どころ
番号札が増えていく、連続事件の緊張感
毒殺事件の現場で、犠牲者の国会議員が握りしめていた〈1〉の紙片。そこから、バスの爆発、校舎の火災、と大きな事件が次々に起き、そのたびに〈2〉〈3〉……と番号札が見つかります。章ごとに1つの事件が起きる構成で、「次は誰が狙われるのか」「番号札の持ち主たちには何のつながりがあるのか」という謎が、最後まで物語を引っぱっていきます。
悪女と実行犯、「二人」の視点
物語は、事件に巻き込まれる人たち、捜査する警察、そして指名手配中の女・有働さゆりの視点を行き来しながら進みます。警察がまだ何も知らないうちに、読者だけがさゆりの動きを先に知ってしまう。この「知っているのに止められない」感じが、ハラハラを大きくしていました。さゆりに指示を出しているのは誰なのか、その人物は何をしようとしているのか。タイトルの「二人」の意味が、少しずつ形になっていきます。
中山七里作品をまたいだ人物のつながり
中山七里さんの作品は、ある作品の登場人物が別の作品にふらりと顔を出すことでよく知られています。今作のもう一人の主役・有働さゆりも、『連続殺人鬼カエル男』に登場した人物です。さらに捜査には、カエル男シリーズでおなじみの刑事も加わり、鋭い読みを見せてくれます。カエル男シリーズを読んでいる方は、「あの人だ」と思わずにやりとできるはずです。
『嗤う淑女 二人』の感想
最初の事件は、主人公の女性が参加した同窓会での毒殺です。乾杯のあと突然意識を失い、目を覚ますと病院で、参加者のほとんどが亡くなっていた……という導入から、一気に引き込まれました。その同窓会のクラスには何か不穏な過去があったようで、彼女も警察に言えずにいることがある。これは怨恨の事件なのかな、と思いながら読み進めました。
ところが、事件は1つでは終わりません。2章ではツアーバス、3章では学校、4章ではフィットネスクラブと、場所も被害者も変わりながら、規模の大きな事件が続いていきます。各章のタイトルは人の名前になっていて、最初は「章タイトルの人がターゲットなのかな」と考えていました。その読み方でいいのかどうかは、ぜひ確かめてみてください。警察と一緒に、つながりの見えない被害者たちの線を探していく時間は、とても緊張感がありました。
前作は、悪いことをしている人たちが美智留の標的になっていたので、読んでいてどこかスカッとするところがありました。今作で巻き込まれるのは、ふつうに暮らしている人たちです。フィットネスクラブの場面では、思わず「もう、恐ろしい……」とつぶやいてしまいました。前2作よりも、悪女の恐ろしさがずっと身近に迫ってくる1冊でした。
そして、カエル男シリーズから登場する刑事が、犯行の手口に感じる違和感がとても鋭くて、読んでいて「まさにそこ」と声に出しそうになりました。
ただ、最後の章まで読み終えたときの正直な気持ちは、「ここで終わるの?」でした。最後に二人がどうなるのかを楽しみに読んできたので、決着のつけ方には物足りなさが残りました。とはいえ、この結末はシリーズや別の作品の続きにつながっていく終わり方でもあります。さゆりのその後は、カエル男シリーズの完結編で見届けるつもりです。
『嗤う淑女 二人』がおすすめな人
「嗤う淑女」シリーズの前2作を読んで、蒲生美智留のその後が気になっている方に。 次々に起きる事件と、少しずつ見えてくる悪女の狙いに、最後までハラハラできる1冊です。『連続殺人鬼カエル男』シリーズを読んでいる方には、作品をまたいだ人物のつながりも楽しめます。
一方で、こんな方には少し合わないかもしれません。
- 1冊の中ですべての決着がつく、すっきりした結末を読みたい方
- 謎解きのどんでん返しを一番の楽しみにしている方(ミステリーというより、犯人側も描かれるサスペンスの味わいが強めです)
それでも、番号札の意味が分かったときに見えてくる悪女の計画の大きさには、ぞくっとさせられました。美智留の物語を追いかけてきた方なら、見届けておきたい1冊です。
よくある質問
前の2作を読んでいなくても楽しめますか?
事件そのものは今作の中で追えますが、蒲生美智留がどんな人物で、これまで何をしてきたのかは前2作で描かれています。今作から読むと、前作までの展開を知ってしまう部分もあるので、第1作『嗤う淑女』から順番に読むのがおすすめです。
『連続殺人鬼カエル男』も読んでおいたほうがいいですか?
読んでいなくても話は分かります。今作のもう一人の主役・有働さゆりは、『連続殺人鬼カエル男』に登場した人物です。カエル男シリーズの内容に触れるところもあるので、これから読むつもりの方は、先にそちらを読んでおくとより楽しめます。
残酷な描写はありますか?
毒殺、爆発、火災と、多くの人が犠牲になる事件が続くので、重い場面は少なくありません。ただ、その場面を細かく描きこむというより、事件の大きさや、巻き込まれた人たちの恐怖で怖がらせるタイプです。私は、ふつうの人たちが何も知らずに巻き込まれていくところがいちばん怖かったです。
ミステリーとサスペンス、どちらの色が強いですか?
私の感覚ではサスペンス寄りです。実行犯の視点も描かれるので、読者は警察より先に犯人側の動きを知ることになります。「誰が犯人か」を推理するよりも、警察が真相にたどり着けるのか、悪女の狙いは何なのかを見守るハラハラ感が中心の作品です。
おわりに
第1作で夢中になった蒲生美智留の物語は、今作でさらに大きな、そして身近な恐ろしさを持つものになりました。結末には物足りなさも残りましたが、第4作『神を嗤う淑女』の刊行も決まり、美智留がこれからどこへ向かうのか、やっぱり見届けたくなっています。
有働さゆりのその後は、いま読んでいる『連続殺人鬼カエル男 完結編』で追いかけているところです。読み終えたら、そちらのレビューもお届けします。
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