二転三転のどんでん返しホラーミステリー!阿泉来堂『ナキメサマ』感想レビュー【ネタバレなし】

ナキメサマ レビュー

※本記事はAIを活用して作成し、管理人が内容を確認・編集しています。

本棚の住人、Konohaです。

阿泉来堂さんの作品を読むのは、今回が初めてです。書店で見かけた表紙が、怖そうなのに思わず目を引かれる絶妙な雰囲気で、気になって手に取りました。あらすじ以外の前情報は一切入れずに読み始めたので、まっさらな状態でどんでん返しに挑むことになりました。

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ナキメサマの評価

Konoha

Konohaの評価

  • おすすめ度 ★★★★☆
  • 怖さ ★★★☆☆
  • どんでん返し度 ★★★★★
  • 読みやすさ ★★★★☆

読み終えた直後に「まさかそう来るとは」と声が出てしまうくらい、どんでん返しの完成度は満点です。怖さについては、じわじわ来る不気味さよりもミステリー的などんでん返しの衝撃が主役の作品なので、純粋な恐怖演出を最優先したい方には少し星を落としていますが、初めて読む作家さんでここまで語り口に引き込まれるとは思っていませんでした。


『ナキメサマ』とは

高校時代の初恋の相手・小夜子のルームメイトが、突然自宅に訪ねてきた。音信不通になった小夜子を一緒に探して欲しいと言われ、倉坂尚人は彼女の故郷、北海道・稲守村に向かう。しかし彼女はとある儀式の巫女に選ばれすぐには会えないと言う。しばらく村に滞在することになった尚人達は、神社を徘徊する異様な人影と遭遇。更に人間業とは思えぬほど破壊された死体が次々と発見され……。大どんでん返しの最恐ホラー、……

高校時代の初恋の相手・小夜子と連絡が取れなくなったことをきっかけに、主人公・倉坂尚人が彼女の故郷である北海道・稲守村を訪れるところから物語は始まります。ところが小夜子は村の儀式で巫女に選ばれ、すぐには会えないと告げられてしまう。しばらく村に滞在することになった尚人たちは、神社を徘徊する不審な人影や、次々に発見される異様な死体に巻き込まれていくことになります。


ナキメサマの見どころ

横溝正史ミステリ&ホラー大賞〈読者賞〉受賞のデビュー作

本作は、著者・阿泉来堂さんの実質的なデビュー作にあたる一冊です。第40回横溝正史ミステリ&ホラー大賞で〈読者賞〉を受賞しているだけあって、初読み作家さんとは思えないほど物語への引き込み方がうまいと感じました。読み終えたあとにこの一冊が「作家・那々木悠志郎シリーズ」として続いていくシリーズものだと知り、この読み味がまだ続くのかと思うとうれしくなりました。

北海道・稲守村に息づく因習と儀式

物語の舞台は、都会から離れた北海道の小さな村・稲守村。小夜子が選ばれたという「儀式」や「巫女」という言葉から漂う土着的な不穏さ、神社を徘徊する人影、そして発見される異様な死体——こうした要素が積み重なっていくことで、読み進めるほどに村全体が抱える不気味さがじわじわと迫ってきます。理屈では説明できない怪異と、村という閉じた共同体の怖さが同時に味わえる構成でした。村に伝わる因習や儀式を軸にした王道の展開は、個人的にホラーの中でも一番好きなタイプで、読んでいて自然とテンションが上がりました。

二転三転すると評判のどんでん返し

あらすじの最後にもある通り、本作は「大どんでん返しの最恐ホラー」というキャッチコピーが付けられています。実際に読み終えてみると、この言葉に嘘はなかったと感じました。物語の見え方がひっくり返る瞬間が一度だけでなく、何段階かに分けて訪れる構成になっていて、「ここで終わりかと思ったら、まだ先があった」という驚きを何度も味わえます。


ナキメサマの感想

読み始めてしばらくは、初恋の相手を探すロードムービー的な導入かと思っていたのですが、稲守村に到着したあたりから雰囲気が一変します。神社を徘徊する人影や、人間業とは思えない死体の描写が挟まるたびに、「この村、そもそも何かがおかしい」という緊張感がどんどん強まっていきました。

終盤にかけての展開は、正直かなり翻弄されました。「そういうことだったのか」と思った直後にもう一段階見え方がひっくり返るので、油断していると置いていかれます。読み終えたあと、最初のページから読み返したくなるタイプのどんでん返しで、伏線がどこに仕込まれていたのかを確認したくなる読書体験でした。

今回はレビューやネタバレ系のまとめも一切見ずに読み始めたので、このどんでん返しにも完全に不意打ちを食らう形になりました。変な先入観がない状態で読めたからこそ、気持ちよく騙されることができたのだと思います。


ナキメサマがおすすめな人

民俗学的な因習・怪異をモチーフにしたホラーが好きな方に。 怖さそのものよりも、どんでん返しのミステリー的な仕掛けを楽しみたい方にもおすすめです。

一方で、次のような方には少し肌に合わないかもしれません。

  • 理屈抜きのジャンプスケア的な怖さを最優先したい方(本作はどんでん返しの衝撃が主役のホラーです)
  • 一切のミスリードなく素直に読み進めたい方(何段階かに分けて見え方がひっくり返る構成です)
  • 短編でサクッと読みたい方(じっくり腰を据えて挑む長編寄りの読み応えです)

それでも、初めて読む作家さんでここまで振り回される読書体験に出会えるとは思っていませんでした。どんでん返し系のホラー・ミステリーが好きな方は、ぜひ手に取ってみてください。


シリーズについて

『ナキメサマ』は「作家・那々木悠志郎シリーズ」の1巻目にあたり、全5冊で構成されています。

  1. ナキメサマ(2020年)── 今回読んだシリーズの原点
  2. ぬばたまの黒女(2021年)── 読了(感想レビュー)
  3. 忌木のマジナイ 作家・那々木悠志郎、最初の事件(2021年)── 読了(感想レビュー)
  4. 邪宗館の惨劇(2022年)── 読了(感想レビュー)
  5. 化身の残夢 那々木悠志郎、最後の事件(2025年)── シリーズ完結編・読了(感想レビュー)

その後、2巻目『ぬばたまの黒女』から完結編の『化身の残夢』まで、シリーズ全5作を読み終えました。家族の物語でもあった『ぬばたまの黒女』、作中作で那々木の原点を描いた『忌木のマジナイ』、くり返される惨劇の夜を描いた『邪宗館の惨劇』、因縁の教団との決着を描いた『化身の残夢』と、1作ごとにまったく違う角度から楽しませてくれるシリーズです。なかでも『忌木のマジナイ』は、シリーズでいちばん夢中になって読んだ1冊でした。『邪宗館の惨劇』は、ラストシーンの温かい余韻がいちばん心に残っています。最後まで読み終えたとき、この『ナキメサマ』から読み始めてよかったと心から思えるシリーズでした。


よくある質問

質問

『ナキメサマ』は怖いですか?

回答

理屈で説明できない怪異の不気味さよりも、二転三転するどんでん返しの衝撃が主役の一冊です。ジャンプスケア的な怖さよりも、読後に「まさかそう来るとは」と驚きたい方に向いています。

質問

ホラー初心者でも読めますか?

回答

はい。ミステリー的などんでん返しの構成が強い作品なので、ミステリーが好きな方ならホラー初心者でも入りやすいと思います。

質問

ネタバレなしで楽しめますか?

回答

はい、この記事も含めてどんでん返しの内容には一切触れずにご紹介しています。何も知らない状態で読んだほうが驚きが大きい作品なので、まっさらな状態で読むことをおすすめします。

質問

阿泉来堂作品の入門として向いていますか?

回答

向いていると思います。本作は著者の実質的なデビュー作であり、「作家・那々木悠志郎シリーズ」の1巻目でもあるので、これから阿泉来堂さんの作品を読み始めるならまず本作からがおすすめです。


近い読み味の作品

民俗学的な因習・怪異をモチーフにしたホラーということでいうと、当ブログで紹介している中では、三津田信三さんの刀城言耶シリーズや、大島清昭さんの呻木叫子シリーズも近い読み味だと感じています。じっくり民俗学的な考察を味わいたいならこの2シリーズ、どんでん返しの衝撃を重視するなら『ナキメサマ』、という選び方もできると思います。


おわりに

初恋の相手を探すところから始まって、まさかここまで振り回されるとは思っていませんでした。横溝正史ミステリ&ホラー大賞〈読者賞〉受賞というのも納得の完成度で、初めて読む作家さんの1冊目としては大満足の読書体験でした。その後に読んだ2巻目・3巻目の感想も、『ぬばたまの黒女』の感想レビューと『忌木のマジナイ』の感想レビューにまとめています。今回の1冊で、阿泉来堂さんはこれからも追いかけていきたい作家のひとりになりました。

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